風丸の葛藤
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の携帯が鳴り響いた。
「どうしたの?場寅…えっ…!?」
俺たちもその様子を見ていると、どんどんお嬢の顔が蒼白になっていった。
事情を聞いた俺たちは、お嬢と共に病院に向かった。
「場寅!お父様は、お父様は!?」
「…あれだけの傷を負いながら、気を失うまでずっとフットボールフロンティアの成功を気にかけておられました…」
「何があったんですか!?」
俺が場寅さんに聞くと、場寅さんは顔を下に向けたまま話した。
「全国大会の会場となる、フロンティアスタジアムを下見した帰りに事故に遭われたのです…、同乗していた関係者の皆様も傷を負われましたが、最も重いのが旦那様でした…!」
「なっ…!?」
俺は言葉が出ず、お嬢の顔も見ることが出来なかった。
「う…う…うぅ…」
俺は泣いているお嬢に対し、一声掛けた。
「お前はお父さんについててやれ、その方がいい気がするんだ」
「お父さんも目覚めた時、一番最初に夏未さんの顔を見せてあげて」
木野も俺の言葉に続き、お嬢に声をかける。
「そういうことだ。俺たちのことは心配すんな!一回戦は絶対に勝つからな!」
俺がそう叫ぶと、後ろから声が聞こえた。
「威勢がいいな、あんちゃん」
「お、鬼瓦刑事!」
俺が振り向くと、そこには鬼瓦刑事の姿があった。
「理事長が事故だと聞いてな、気になって来てみたんだ。だが今のヤツに、手を出せるワケがない…」
確かに今は、影山は刑務所の中…、こんな工作出来ないはず…。
その後、俺たちはその場で解散し、明日の全国大会一回戦に向けて、身体を休めた。
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