第3話
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そうだ。私がレンを生み出した理由。それは他人が信じられなくて私自身が作り上げた“壁”を打ち壊したかったからなんだ。この事はもう、親友のえりかと仲直りした時にはもう分かってた。でも、まだ私はこの子との間に壁を作っていた。嫌われるのは、友達になれないのは嫌だから。そんな恐怖と言う名の壁を作っていた。
「あの、お願いします!私と友達になって下さい!!」
だから、勇気を持ってその壁を打ち壊す。そうして、私の気持ちを伝える。
「あら、どうしてかしら?」
「その、私ってずっと人間不信になっていたんです。でも、見ず知らずのあなたが親切にしてくれたおかげで、また他人を信じてみようって思えるようになって、あなたとも友達になりたいって思ったんです。」
「そう・・・でも、私でいいのですか?」
「え?」
「美国久臣と言う男を知っていますか?」
美国久臣?確か、少し前に汚職が疑われて自殺した市議会議員だったような・・・
「私は、その男の娘です。」
その言葉を聞いて、私は??キャラから聞こえてきたこの子の嘆きの意味を理解した。
「父は昔は誰からも尊敬される人で、私も誇らしかった。でも、父が疑われて自殺してからは、誰もが父を悪く言って・・・その娘でもある私も白い目で見られるようになった。そして、その時になって気付いたの。誰も、私を私個人ではなく美国久臣の娘としてしか見てくれない。そんな私でもいいのですか?」
そう問いかけてくるけど、私は迷わずに答えた。
「いいに決まってる。私はあなた自身の見ず知らずの人に親切に出来る所に惹かれたんだ。お父さんの事は関係無い。」
「そうですか・・・」
目の前の子は黙ってめをつむる。そして、こう答えた。
「美国織莉子。」
「え?」
「私の名前です。友達になるのなら、知っておく必要があるでしょう?ほら、あなたのお名前も教えて下さい。」
「私、呉キリカ。よろしく、織莉子!」
「よろしく、キリカ。」
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あむ達の様子を遠くから見る複数の影があった。
「驚いた。まさか“魔女もどき”を浄化出来るなんて。」
「これがオリジナル魔法少女の力か。」
「あの力ならきっと、魔女を浄化することだって出来る。だから取り戻す事が出来る!」
「落ち着いて、サキちゃん。まだそうと決まった訳じゃ無いでしょ?」
「そうだな。とりあえず、このまま“エンブリオ探し”をしながらデータを集めるのが一番だと思うよ。」
「そうだったな。だが待っていてくれ。ミチル・・・」
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