第3話
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「ムリッ!」
でも、??キャラはそれにめげずにまた宝石を飛ばして来る。あたしは後ろに居るキリカに気を付けながらハートロッドで弾く。そんな中、??キャラの持ち主の声が聞こえてきた。
“誰も、私を見てくれない。皆が見ていたのは私自身じゃなくて、お父様の娘・・・誰も私を見てくれないのに、私に生きる意味ってあるの・・・”
聞こえて来る声は、??キャラの持ち主の悩み。心に??を付けてしまった理由。
「生きる意味?バカじゃん。」
「ムリ!?」
でも、そんな弱音をあたしは一刀両断する。
「自分の生きる意味なんて、あたしにも分かんないよ。けど、そんな事より大事なのは自分がどうなりたいって事じゃん!」
そう断言すると、??キャラは動きを止めた。
「周りが自分をフィルター越しにしか見てくれない辛さは、あたしだって分かるよ。」
ラン達が生まれる前、あたしはずっと周りからは『クールで強くてかっこいい女の子』として見られてた。そんな見た目の印象『外キャラ』か自分のパパか。多少の違いはあるけどフィルター越しに見られているのは同じで、辛かった。でも、変わりたいって願ったからラン達が生まれたんだ!
「でも、それならなればいいじゃん!他の何者でもないなりたい自分に!!今直ぐには無理でも!少しずつ!!」
私の言葉で、??キャラは完全に動きを止めた。今!
「ネガティブハートにロックオン!」
あたしがそう叫びながら??キャラを指差すと、??キャラはピンク色の大きなハートに拘束される。
「オープンハート!!」
あたしは両手でハートの形を作ると、そこからピンク色の波動を??キャラに向けて発射した。波動を受けた??キャラは殻に包まれて??たまに戻る。そして、??が取れて金色のハートマークと白い翼の描かれた白いたまご『こころのたまご』へ戻った。こころのたまごはそのまま飛翔してあの子の胸の中に吸い込まれていった。
「大丈夫ですか?」
キャラなりを解除した後、あたしは??キャラの持ち主に話しかけた。
「あれ?私はいつの間にうたた寝を?あなた達は?」
「いや、何かうなされてたみたいだったから。でも、もう大丈夫みたいですね。」
「ええ。何だか、不思議とすっきりした気分よ。あら?あなたは・・・」
その時、持ち主の子はあたしの後ろに隠れているキリカに気付いた。
「あなたは、確か前にコンビニで会った・・・」
「お、覚えててくれたの?」
「ええ。お久しぶりね。」
「は、はい!」
「キリカ。チャンスだぞ。」
レンが耳元でそう言うと、覚悟を決めたのか、キリカは前に出てきた。
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