X791年 日常編
X791年 妖精の尻尾
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じゃないか」
今ピスカたちがいるところは、青い天馬から情報を得て、天狼島があるとされている海域のすぐ近くに来ている。
「天馬の奴らの話じゃ、この海域でエーテルナノがなんとかって・・・」
ウォーレンは念話を使い、辺りに呼び掛けているがこれといった反応はない。
「そもそもエーテルナノってなんだよ」
「知るかよ。魔力の微粒子的ななんかだろ?」
マックスは地図を広げながら質問し、ウォーレンもそれになんとなくだが答える。
「ねぇ、本当にロメオを連れてこなくてよかった?」
「無理矢理にでも連れてくるべきだったかな」
ビスカとアルザックはロメオのことを考えていた。ロメオはナツに憧れていたため、そのナツに会えるかもしれないというのであれば、この場に連れてきた方がよかったのかもしれないと二人は考えている。
「まだみんな生きてるって決まった訳じゃねぇんだ」
「だよなぁ。ぬか喜びさせるわけには・・・」
「「レ・ビ・イ!!レビィに会える!!」」
ウォーレンの台詞をジェットとドロイが大騒ぎして台無しにする。それを見て他の4名はため息をつく。
「ぬか喜びの代表格・・・」
「まぁ、気持ちはわかるけど・・・」
「やっかましい!!」
「「ひゃあっ!!」」
ウォーレンは二人に向かって怒鳴り、怒られた二人は静かになる。
「7年も連絡がねぇんだぞ、最悪の場合も考えろよ」
「お・・・おう・・・」
「すまねぇ・・・」
ウォーレンの言う最悪の場合とは、その場にいる全員、どういうことかはわかっていた。
そのことを考えると、船の上に再び沈黙が訪れる。
「あれ?」
そんな中、ビスカが何やら異変に気づく。
「どうした?」
「風が止んだ・・・」
「そういえば、妙に静かになったな」
ビスカたちは上空を見つめてそう言う。
「鳥がいねぇ」
「どうなってんだ?」
次々に何やらおかしなことが続いていく中、マックスが何もないはずの海の上に、一つ、小さな何かがあるのを見つける。
「なんだあれ?人?」
「まさか!海の上だぞ?」
ウォーレンはそう言うが、よくよく見てみると、そこには海の上に立っている裸足の少女が見える。
「誰なんだ?」
海の上に立っている少女が両手を広げると、後ろから何かが水面へと上がってくる。
それは丸い球体に包まれた島・・・マックスたちはその島を見て、すぐに何の島なのかわかる。
「天狼島!!」
「天狼島だぁ!!」
そう、それは妖精の尻尾の聖地にして7年前に消滅したと思われていた天狼島だった。
次第に天狼島を覆っていた球体が消えていくと、少女は島へと向かって歩いていく。
「あの女!!天
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