X791年 日常編
X791年 妖精の尻尾
[4/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ベルの・・・」
「なんて威力なんだ!アクノロギアの咆哮ってのは!!」
ジェットの言葉を聞き、ナブは叫ぶように言う。
「だって、大昔にたった一頭で国を滅ぼしたって竜なんだろ!?人間が・・・そんなの相手に生きていられる訳が・・・」
ウォーレンは手元の本を見せながらそう言う。
「なんで俺たちの仲間を・・・」
ドロイは自分たちの仲間を狙われたことに納得できない。
「あいつらがいなくなってから、俺たちのギルドは弱体化する一方・・・マグノリアには新しいギルドが建っちまうし」
「たたむ時が来たのかもな」
「そんな話やめて!!」
ラキはワカバに怒鳴る。ワカバはそんな中、ずっと何も言わずに座っているマカオを見る。
「どうした?マカオ」
「・・・俺は、もう心が折れそうだ・・・」
マカオは振り絞るような声でそう言った。
「おめぇはよくやってるよ、マスター」
ワカバはマカオを慰めようとする。だが、マカオは握った手を震わせながら言葉を紡ぐ。
「あれ以来・・・ロメオは一度も笑わねぇんだ・・・」
マカオは涙をこらえられず、崩れ落ちそうになる。みんなもその言葉で、だんまりとする。すると、突然ギルドが揺れ始める。
「これは!?」
「何の音?」
「またオウガが嫌がらせに来たのか?」
ギルドのメンバーたちは何が起きたのか確認するために外へと向かう。
「あ・・・あれは!!」
「オオ!?」
マックスとウォーレンが見上げた先には、見覚えのある巨大な魔導爆撃艇が見える。
「青い天馬の・・・クリスティーナ改!?」
それは7年前、シリルたちが連合軍を組み六魔将軍を討伐する際に活躍したクリスティーナを改良した物だった。
クリスティーナ改はギルドの真上で停止する。
「くんくん・・・くんくんくんくん」
「あれは・・・」
「なっ!!」
「まさか・・・」
ビジター、ウォーレン、マックスはクリスティーナ改の先端部に乗っている男を見て驚く。
「辛気くさい香りはよくないな」
クリスティーナ改に乗っている男はそう言う。それを見たラキは、
「妖怪!?」
「違ぇよ!!」
とんでもないことを言ってしまったので、ワカバが否定する。
「なぜここに・・・」
マカオもギルドの外に出てその男を見上げる。その男はクリスティーナ改から頭から飛び降りる。
「とう!」
「飛んだ!!」
男はキラキラとしながら地上へと接近し、
「メェーン!!」
「「「「落ちんのかよっ!!」」」」
頭から地面に墜落した。
「お待たせいたしました。あなたのための一夜でぇす」
一夜は|妖精
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ