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ダンジョンに転生者が来るのは間違っているだろうか
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いのであればパーティ全員に迷惑がかかる。下手したら全滅するかもだ。そうなるくらいなら、フィルヴィスさんの過去にに触れてある程度の認識をもってもらった方がいい。……他派閥を乗せるのは大変不本意だが


ーーーーーーーーーー


「こ、これってあの時の……」

レフィーヤが戦車(チャリオット)を眺めながら呟いた。どうやら、怪物祭(モンスターフィリア)の時に見たのを覚えていたらしい。……いや、覚えていて当然か。かなり最近の話だしな。

「これがてめえの魔法か?」

「俺のは少々変わってるんだよ。ほら、乗れ」

先に乗り込み、手綱握る。御者台はかなりの積載量を誇るため、この程度の人数なら十分すぎる程の広さだ。
俺に続いてローガ、フィルヴィスさんが乗り込み、最後にレフィーヤが恐る恐るといった様子で乗り込んだ。
それを確認した俺は手綱を振るい、戦車を進ませる。今日も元気な神牛(ゴッド・ブル)である。

「さて、さっきの話の続き……といっても又聞きの話だがな」

手綱を握り、前を向きながら後ろの連中に語る。俺はラッカルさんから教えてもらった話を思い出すようにして話す。

「六年前、『二十七階層の悪夢』って事件があった」

「それって、大勢の冒険者が亡くなったって」

「らしいな。俺がオラリオに来る前の話だが、なんでも、闇派閥(イヴィルス)っていう連中が有力派閥のパーティをまとめて嵌め殺したそうだ」

闇派閥(イヴィルス)
秩序を嫌い、混沌を望む邪神達(かみがみ)に率いられた過激派集団らしく、ギルドが絶対の根絶を掲げ、多くのファミリアとともに討ち滅ぼした『悪』の使徒。
『二十七階層の悪夢』はそんな闇派閥(イヴィルス)が無数の冒険者パーティを二十七階層のとある場所に誘き寄せ、捨て身の怪物進呈(パス・パレード)を敢行したらしい。
双方ともに多くの犠牲を出したこの事件は、今日では『悪夢』の名で語り継がれている。

「で、そこのフィルヴィスさんは数少ない生き残りらしい」

「っ、……それは……」

「まぁ、話したいのはこっからだ」

目の前に現れたホブゴブリンやリザードマンを吹っ飛ばし、踏み潰し、雷で焼く

「その日から呪われたように、フィルヴィスさんが関わったパーティは遅かれ早かれ全滅したらしい」

「……!」

「まぁそんなわけで、色々と噂が広まるのも早かったそうだ。渾名も、その時に広まったとかなんとか」

パーティ殺しの妖精(エルフ)ーー『死妖精(バンシー)
そう呼ばれた彼女は他の冒険者から厄介者扱いされ、忌み嫌われ、悪目立ちしているらしい。

後ろを覗き見れば、フィルヴィスさんは御者台の一番下り口に近いところに座っている。
顔は見えない。が、今彼女はど
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