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BloodTeaHOUSE
ゆいちゃん
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かったよ。あたし、あそこまでできないと思うし」

ホントは少しだけうそ。家に帰ったら指も擦りむいてたんだけど、ナイショにしてたの。

「かすみちゃんは、好きな人、どうしてるの?」
「‥‥えっと、その‥‥ちょっと…近づいた‥‥かもしんない‥‥」

今の関係を説明するのはむつかしくて、あやふやな答えになってしまう。

「そーゆーの、ぜんぜん相談してくれないんだもんねー」
「う‥‥うぅ〜‥‥その、こないだの発表会‥‥見に来てくれた‥‥」
「えっ!あたしのバレエの発表会と重なった時の!?うそー!」

そして多大な迷惑をかけちゃったんだよね‥‥思い出すと恥ずかしくて隠れたくなる。

「あーもうっ、見たかったな〜その人! ねー、どんなひと!?」
「えと、背が高い‥‥」

そゆの聞かれるの、すごく恥ずかしいのに、ゆいちゃんてば目を輝かせてる‥‥
これはダメだ。こういう時のゆいちゃんは全部聞くまで、許してくれないんだよね。

「何センチくらい?」
「わ、わかんない‥‥顔が…このへん‥‥くらい‥‥」

立ってる時の差を手で教える。私が小さいから、頭一つ分くらいは余裕で差がある。

「うわっ、それ絶対180センチ以上だよね!?」
「うぅ‥‥たぶん‥‥」

もう逃げ出したいくらい恥ずかしいのに、ゆいちゃんは許してくれない。

「ほかには?かっこいい?どんな性格?趣味は?誕生日いつ?血液型は?特徴は?」
「許してよぅ‥‥」
「だめだめ!相談されても相手のこと知らないとアドバイスできないもん!」
「見た目とか、関係ないと思う‥‥」
「モテそうかどうかは重要だよーぅ!」
「ぅう‥‥たぶん、すごくモテそう‥‥」

見た目はびっくりするくらい美形だし、背も高い。
ゆいちゃんの想像してるのより、たぶんずっとモテそうだよね‥‥

「で?で?性格は?」
「わかんない‥‥けど‥‥やさしい…わたしには」

でも、人の好き嫌いは激しそうかも‥‥

「わかんないってどーゆーことなのよー?」
「う‥‥だって、本音とかあんまり言わないし‥‥」

外側は気まぐれだし、色々過激で問題ありすぎるし‥‥詳しく言えないよ〜‥‥
私だって、外側だけだったら反対するもん‥‥

「あんまりってことは、かすみちゃんに本音ゆーんだ?」
「いちおう‥‥?」
「なーんで疑問形なのっ!」
「だって‥‥知られたくない…みたいだし‥‥」

そもそも事情もアレだから、説明できないし‥‥実は人間じゃないとか、お店も変だとか、
ゆいちゃんには、口が裂けても言えない事だらけ過ぎ‥‥

「ふ〜ん?知られたくないよーなこと、話してくれたの?」
「えと、粘り勝ち‥‥みたいな‥‥」

最初に好きって言わなかったら、そもそも話して
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