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BloodTeaHOUSE
吸血の関係
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…声…飛白…返事…声…飛白…返事…声…飛白…返事…

「か…けふっ…こふっ…ひぅ…ふ…は…ふ…は…ぅ…ふ…は…ふ…は…」

息…できてる…?…こう…だっけ…?わ…かん…ない…か…すり…いき…へんじ…

「ふ…は…ふ…は…ぁ…ぅ…ぃ…けふっ…こほっ…は…ふ…は…ふ…」

声…飛白…返事…息…飛白…返事…声…飛白…返事…息…飛白…返事…息…飛白…

「はぁ…ふぅ…けほっ…は…ふぅ…はぁ…ふぅ…かはっ…は…ふぅ…っく…」

飛白…返事…息…飛白…返事…息…飛白…返事…息…飛白…返事…息…飛白…息…返事…

「はー…ふー…はー…ふー…はー…ふー…はー…ふー…はー…ふー…はー…ふー…」
「きこ、えるか…?」
「はー…う…ふー…はー…ふー……けほっ…こほ…う…かふっ…は…ふ…」
「香澄ちゃ…」
「はー…か…ふー…はー…ぅ…ふー…はー…ぃ…けふっ…はー…ふー…」
「香澄…」
「か…ふー…い…はー…ふー…はー…はー…か…ふー…はー…ふー…はー…ふー…」

声…でた…息…声…飛白…飛白…息…声…飛白…息…声…飛白…息…声…飛白…飛白…

「か…ふー…り…はー…ふー…はー…か…はー…ふー…」
「うん…」
「か…しゅ…ふー…はー…り…ふー…はー…ふー…はー…ふー…」
「うん…うん…」

…飛白…泣い…て…?…飛白…ど…して…?…飛白…息…する…よ…飛白…

「か…す…はー…ふー…ぃ…はー…ふー…はー…ふー…」

息をして…名前を…呼ぶのに…どのくらい…時間をかけたか…分からない…
何度も何度も飛白の名前をただ呼び続けたことしか思い出せない…

「…や…だ………か…しゅ…り…」
「……やだ…?……な‥に……が……………っ!!
 ………………………君は………そんな…ことの…ために…?」
「か…す…ぃ…?」
「っ、………………いい…今は…いいから…」
「か…す…り…」
「うん…」
「か…しゅ……ぃ……」
「うん…うん…」

どのくらい名前を呼び続けたかわからなくなったとき、ふいに口をついて出た単語。
意味はわからないけど、ただ言えたこと、それだけでほっとして、
私はそのまま、意識を手放すように眠ってしまった―――――…


…―――――彼女が何かをつぶやいたと思ったら、その場にヘタり込んだ時には、
情けないことに、僕は何が起きたのか理解ができていなかった。

呆然と、ただ彼女の顔から血の気が引いてゆくさまを見ていて、
事態の重大さに気がついた時には、既に彼女の小さな体から力が抜けた後だった。
脈はある、気を失っているだけか…と思ったら、呼吸をしていない。

何某かの要因で意識を失うまで呼吸を抑制し、その状態が現在も維持され続けている。
ようやくそこまで理解が追いつく。

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