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スレンダーマン?がダンジョンに潜るのは間違っているだろうか
第五話
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突入する。片足の無い美女と不自然な長身のペアは異彩を放っていた。



大通りには無数の出店が出ていた。売っているものは食べ歩き出来そうな食べ物を主体に、武器やアクセサリーなどの小物まで売っている。まるで日本の祭りのようだ。
そんな中をヒルコ様の手を引きながらゆっくり歩く。ヒルコ様のほうを見ると中々に楽しそうな様子だ。

「活気があるというのはいいもんだね。なかなかに心地いいものだ。」

一緒に小物を売っている屋台を覗き込みながらの一言。さまざまなものに目を輝かせるその姿は、いつもの大人びた雰囲気とは違い微笑ましい。

「そういえばヒルコ様って私が普段居ないときは何をしているんですか?」

「どうしたんだい?藪から棒に。」

「いえ、結構忙しそうなものでしたから。気になりまして。」

私がダンジョンにもぐっている間、ヒルコ様はよく用事で居なくなる。帰りも遅いことが多い。

「ああ、そのことかい。ちょっとしたお仕事をしているのさ。」

「ファミリア運営には多少なりともお金がかかるからね。」

驚いた。確かに食費やら何やらがどこから出ているかは疑問だったが、まさか働いてるとは思わなかった。一体どんな仕事なのだろうか。

「まあそんなことは措いとこう。せっかくの祭りの日だ、そんな堅苦しい話をするよりも楽しむべきだ。」

「さあ次はあの屋台だ。ほら、中々に美味しそうなものを売っているようだよ。」

そう言いヒルコ様は私の手を引く、どうやらあまり詮索されたくはないようである。
いつか話してくれるときはくるのだろうか。



丁度闘技場の周りを一周し、最初の広場に戻ってきた。怪物祭のメインイベントはもう始まっているらしく、広場の混雑は目減りし変わりに闘技場の中からは雷鳴のような歓声が響いてきている。

「丁度いいし観ながら食べるとしようじゃないか。」というヒルコ様の提案で、出店で買い揃えた料理たちを手に戻ってきたのであった。

「この祭りはね、モンスターを調教(テイム)するショーがメインイベントなんだ。」

入り口に向かう途中、ヒルコ様は立ち止まりぽつりと語りだす。

「それも君が普段戦っているようなコボルトやゴブリンのような魔物じゃあない。もっと下層から連れて来た凶暴なやつさ。」

「しかもこの祭りを企画したのはギルドなんだ。進行は【ガネーシャ・ファミリア】ってところが引き受けているんだけどね。可笑しな話だろう。」

前に遭遇したミノタウロスが思い浮かぶ。あれのようなものを街に引き上げるとはおぞましいものだ。

「都市の平和を謳うギルドがモンスターを地上に上げると・・・・・・確かに可笑しな話ですね。脱走したりしないんですかね。」

「【ガネーシャ・ファミリア】は中々
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