一方その頃
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んかあるんすか?」
「おお。大したことじゃないが、またラッカルの奴が飯を食わせろってよ」
「あの斧狂い、よく集りに来るっすよねー」
「ですね。以前、自然に僕らの食卓についていた時は少々驚きましたよ」
スウィードが入団する前、いつの間に紛れ込んでいたのか【ウィザル・ファミリア】団長のラッカル・オイードが食卓に混ざっていたのだ。
その時は仕方なく一緒に食べたが、その後ウィザル様に襟首掴まれて引きずられて帰っていった光景はよく思い出せる。
式やハーチェスがホームのセキュリティを見直し始めたのもこのときからだ。
「あれが団長ってのが分からねえ」
「まぁ、色々あるんすよ。強いことにはかわりないっす」
「……」コクリ
「フッ、だが美しさは僕が上さっ!」
エイモンドは無視されたっ!
「他に話題……そういや、式がLv6になったっすね」
「ああ……そう言えばそうでした」
思い出したように言ったアルドアに、他の団員もパディと似たような反応を示した。
副団長であるが、【ファミリア】内でもっとも強い冒険者、ナンバ・式
「前の【ランクアップ】は……一年くらい前か?」
「いや、半年っすね。俺っち覚えてるっすよ」
「……これ、普通だと異常何ですよね」
「……」コクリ
「だが、異常なのは式だけじゃねえ。俺達もだ」
「アビリティの伸びが半端ないっすからね」
他の派閥から聞いている伸びとは全く違う、アビリティの異常成長。これはこの【バルドル・ファミリア】に入団した者全員に思うところがあった。
「特に式っすよね」
「だな。五年でLv6ってのはバカげてる」
「式ですからね」
「フッ、違いない」
だが、だからといってファミリア内で式を悪くいうやつはいない。怖がるやつもいない。彼らにとっては、等しく年下の先輩という感覚しかない。
全て、式だから、と済まされることに何の疑問も持っていないのだ。
それに、彼らは式と長いときを共にしているのだ。絆は深い
「ま、流石に四つ目の魔法とか、聞いたときには驚いたぜ」
「まさか常識すら覆すとは思わなかったっす」
「けど、【九魔姫】も【千の妖精】も四つ以上使えますよね?」
「あれはエルフだからさ。何たって、僕らは魔法種族だからね」
「……式はヒューマンですよ?」
「だね。けど、いつか同じような人が出るかもしれないだろ? 今回みたいに。式は最初にそうなったにすぎないのさ」
結局は式だからしょうがない、という結論に行き着き、この話はおしまいとなる。
「そういや、スウィードはどうした?」
「スウィー
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