ターン29 鉄砲水と『D』
[7/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
のだ。
「これでターンエンド。さ、かかってきな」
エド LP2400 手札:2
モンスター:D―HERO ディフェンドガイ(守)
魔法・罠:なし
場:ダーク・シティ
清明 LP2500 手札:3
モンスター:オイスターマイスター(攻)
魔法・罠:なし
「僕のターン。まだ無謀な欲張りのデメリットでドローフェイズは行えずにそのままスタンバイフェイズ、ダブルガイのエフェクトが発動される。このカードは破壊された次のスタンバイフェイズ、ダブルガイ・トークンを2体場に残していくのさ」
エドの言葉に反応するかのように、霧の町を縫って2体の巨人が建物の影からやってくる。粗野な野人といっても過言ではない風体の2人はなんと驚くべきことに、ついさっきダブルガイの背中から一瞬見えたあの緑色の手と明らかに同一人物だった。
ダブルガイ・トークン 攻1000
ダブルガイ・トークン 攻1000
「それとドローできないぶん、このターンは代わりにこのカードでドローさせてもらう。魔法カード、闇の誘惑を発動!デッキからカードを2枚引き、手札の闇属性モンスターを1体除外する。今回は特に出番もなさそうだし、このドレッドガイを除外するとしよう」
ドローフェイズが行えないことをまるで感じさせない手札交換っぷりは、さすがにプロといったところか。それにしても前回の童実野町でのタッグで使用していた大型モンスター、ドレッドガイを除外してまで手札に残しておきたかったカードとは何だろうか。
「これで良し、だ。僕のフィールドに存在するディーヒーローを含む3体のモンスターをリリースし、このカードを特殊召喚!カモン、ドグマガイ!」
「3体リリース、かぁ……」
3体リリース。なんかこう、いつぞやのラビエルといいついこの間のラーだったりアバターだったりといい、どうもこの手の超大型モンスターにはいい思い出がない。きっと今回もろくでもないのが出てくるんだろうな、と半ば諦めていたら、それは現れた。十代のフレイム・ウィングマンがよくスカイスクレイパーのビルのてっぺんで満月をバックに立っているのとちょうど同じような構図で、霧の町を舞台に悪魔の羽を生やした闇のヒーローが威圧感たっぷりに、だけどどこか気品あふれる仕草で静かに僕らを見下ろす。
D―HERO ドグマガイ 攻3400
「攻撃力、3400………」
「その通り。そのエフェクトはもう少し後でのお楽しみだが、バトルは今からでもできる!オイスターマイスターを粉砕しろ、デス・クロニクル!」
ドグマガイの右腕に鎖で巻きつけられた剣が光を放ち、その体がオイスターマイスターに音すら立てず一瞬で迫る。回避も牡蠣での防御もままならないまま、上段からの斬り下ろしをまともに
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ