ターン29 鉄砲水と『D』
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ターを締め落としにかかるが、カードの裏から2本の野太い岩石の腕が伸びて弾き返す。
シャクトパス 攻1600→??? 守2700
清明 LP4000→2900
「は、反射ダメージだけで1100持ってかれた!?」
「そう。守備力2700、ディフェンドガイだ」
ディフェンドの名が示す通り、リリースなしで召喚できるレベル4モンスターとは思えないほどの岩の巨体が生み出す質量感。この壁を突破するのは、並大抵ではなさそうだ。
「このターン、もう僕に手はない……ターンエンド」
エド LP4000 手札:4
モンスター:D―HERO ディフェンドガイ(守)
魔法・罠:なし
清明 LP2900 手札:2
モンスター:シャクトパス(攻)
魔法・罠:なし
「僕のターン、無謀な欲張りのデメリットでドローフェイズがスキップされるためドローはできない………だができる。魔法カード、デステニー・ドローを発動!手札からD−HEROを捨てることで、カードを2枚ドローする。さらにここで、セメタリーに落ちたディアボリックガイのエフェクト発動!墓地に存在するこのカードを除外することで、デッキから同名モンスターを特殊召喚する。カモン、ディアボリックガイ!」
「うわっ……って、あれ?」
おどろおどろしい筋骨隆々な悪魔のシルエットに、思わず身を固くする。だがそれに反して、正体を現した悪魔はとんだこけおどし程度の能力だった。
D−HERO ディアボリックガイ 攻800
「まあ慌てるな。このディアボリックガイをリリースし、ダブルガイをアドバンス召喚!」
次いで現れたのは、いかにも英国紳士といったたたずまいの黒服を着てシルクハットをかぶり、ステッキを手に持つ男。その攻撃力も見た目通りというかなんというか、ディアボリックガイよりはわずかに上だがぶっちゃけそんなに変わってない。
D−HERO ダブルガイ 攻1000
「そしてフィールド魔法、ダーク・シティを発動する」
周りから十代のスカイスクレイパーのような摩天楼とはまた少し違う、イギリス風の建物がニョキニョキと生えてくる。霧の町ロンドンということなのか、うすぼんやりと霧がかかってきたせいで細かいところはよくは見えないのだが。
「バトルだ、ダブルガイでシャクトパスに攻撃、デス・オーバーラップ!」
紳士が異様な跳躍力で近くの建物のてっぺんまで飛び上がり、帽子とマフラーの間にわずかに見える冷たい目でシャクトパスの位置を見下ろしてから手に持つステッキで串刺しにせんとばかりにジャンプして落下速度をつけながら迫る。とっさに触碗を伸ばして迎撃しようとするも、なんとダブルガイの背中から霧にまぎれてもう1対の腕が、それも紳士の方とはまるで
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