ターン29 鉄砲水と『D』
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ないしもう一度斎王でも訪ねてみるかな。どうせ会わせてもらえないだろうが」
「いやいや、待って待って待って」
本気でその場から立ち去ろうとしたので、さすがにそりゃないだろうと慌てて呼び止める。すっごくめんどくさそうな顔で振り向いたエドに対し、ここでうやむやにしてなるものかと問い詰める。
「その話、もうちょっと僕にも教えてよ……ダメ?」
「ああ」
「あ、そ。だったら、悪いけど無理にでも聞きだすさ」
もうこの時点で、僕が何を言いたいのか分かったらしい。不敵な笑みを浮かべ、自分のデュエルディスクを起動させる。ここで断ったりしないあたり、やっぱりこの男も真正のデュエリストだ。
「いつかとは違って手加減はしない……本物のヒーローを見せてやる」
「「デュエル!」」
「先攻は僕、か。まあいいだろう、モンスターをセットしてカードを4枚伏せ、ターンエンドだ」
まずはセットからはいるエド。表側守備表示で出せばいいのにわざわざセットなんて、あのモンスターは恐らくリバースモンスター……それも他の手札をすべて伏せたところから察するに、かなり高い確率でメタモルポッドとみた。
「そうと決まれば、僕のターン!」
メタモルポッドへの対抗策はひとつ。徹底的にこちらの被害を減らし、逆に利用してやるのだ。とはいえ、残念ながらこちらの手札にはモンスターカードが3枚あるためどうしても2枚はそのまま捨てるしかない。とはいえ1枚は墓地にあってこそ力を発揮するキラー・ラブカのカードだ、そこまで痛いわけではない。
「シャクトパス、召喚!」
シャクトパス 攻1600
「さらにカードを2枚伏せて、バトルフェイズ。シャクトパスで……」
「トラップ発動、邪神の大災害!相手の攻撃宣言時、フィールドの魔法及びトラップをすべて破壊する!」
「へ?」
思わず間抜けな声が漏れるが、シャクトパスの攻撃はもう止まらない。モンスターゾーンの周りを不気味な風が吹き荒れ、今伏せた僕のカードとエドの場の伏せカードを消し去りにかかる。
「そうだ、そんなカード使ったらそっちだって……」
「おいおい、まさか策なしで僕が闇雲にカードを伏せたとでも思っているのか?それにチェーンして2枚の伏せカード、無謀な欲張りを発動!」
一時的な2枚のドローと引き換えにその後2回ものドローフェイズをスキップする大きなデメリットがあるカード、無謀な欲張り。だけどその効果も同名カードを2枚まとめて発動することで、4枚ドローして2回ドローフェイズを我慢するだけとなり大幅にお得なコンボになる……!
「そして今攻撃したカード、おおかたメタモルポッドあたりと読んだんだろうけど、その考えは浅すぎる」
シャクトパスが無数の触碗を伸ばして四方から伏せモンス
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