マブラヴ
1023話
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に生かして閉じ込めてある。
そんな中でも、仲間同士の戦いや実験の際の事故により死んでしまう個体が出てしまい、そういう個体の剥製がここには飾られていた。
人間とは比べものにならない程の大きさを誇るその巨体は、見る者を圧倒する。
例えBETAという存在を知っていたとしても、だ。
古代龍の標本もそういう意味では強い衝撃を与えたが、こっちは人型であり、肉体を持った状態で剥製としている為に、与えられる衝撃はより強力だ。
「これが……オーガ。日本語訳にすると巨大鬼とでも表現するのかしら?」
「確かにこの様子を見る限りでは巨大鬼というのはあっているね。それに、あの鎧を着ているオーガが現れたら、色々と凄そうではある。何も知らない者が見たら泣くレベルでね」
恭子の言葉に苦笑を浮かべて答えた崇継の視線は、オーガの側にある鎧へと向けられている。
そう、帝国軍が恐らくは俺達と戦う際の切り札としただろうオーガに着せていた鎧だ。
その鎧を見ながら、俺もまた頷きを返す。
「この鎧を着ているオーガは帝国軍の切り札的存在だったらしい。実際、向こうの軍隊を率いていた奴に話を聞いたが、もしもこの鎧を着たオーガとやり合う羽目になっていたら相当な被害が出ていたのは間違いないらしい。それだけオーガってのは驚異的な存在だったって話だが……」
言葉を途中で区切ったのを見て、大体理解したのだろう。崇継が苦笑を浮かべて言葉を紡ぐ。
「シャドウミラーにしてみれば、容易い相手だったと?」
「まぁ、幾らオーガだ何だって言っても、所詮は生身だ。メギロートを相手にしてどうにか出来る筈もないしな。幾らそこに飾られているような頑丈な鎧を着ていても、上空からサークル・レーザーを撃たれれば対抗出来る筈もない」
そもそも、オーガの装備している鎧というのはあくまでも門世界の武器に対抗するものだ。例えば、剣とか槍とか斧とか弓とか。あるいはちょっと変わったところで魔法とか。
そういうのに対してなら、確かにオーガの鎧というのはかなり効果的な装備と言えるだろう。
だが、そんな鎧でメギロートの放つサークル・レーザー、あるいはイルメヤのビーム・ガトリング砲をどうにか出来るかと言われれば……答は否でしかない。
事実、一方的にやられまくっていたんだし。
寧ろ、戦術機があの戦場にいたとしても縦横無尽の活躍が出来ただろう。
それ程に門世界の文化レベル、技術レベル。そういうのは低いのだ。
「なるほど。結局は物珍しさだけか」
「今はだけどな」
崇継の言葉にそう返す。
確かに門世界が文明的にかなり遅れていたのは事実だ。だが、将来的にはどうなるかは分からない。
寧ろ、ネギま世界から向こうの貴族の婿養子に入った男や、何だかんだで向こうに俺達が残して
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