2日目
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少女は元気良く敬礼をした。
しかし、「問題」はそこではなかった。
「島風……だったね?……その格好は、その……なんだ?」
「?……どこかおかしいですか?」
そう尋ねる美少女の格好はどう見ても痴女のそれであった。
あまりにも短いスカートの下からは黒いひも状のものが腰の辺りまで伸びているのが見える。
おかしいだろ、どう考えても。大体、その短すぎるスカートは何だ?
いや、そもそも見えてる「もの」はパンツか?パンツなのか?
……あとうねうね動いてる「ソレ」は何だ?……おい、手を振ったぞ手を!!
「提督、連装砲ちゃんに気に入られたみたいですね!」
「連装砲ちゃん……?ソレの名前?」
「そうです!ね?連装砲ちゃん?」
うきゅー、と鳴き声を発する連装砲ちゃん。生きているのか?
私に向かって自己紹介をしているのだろう、わきわきと手を振っている。
手を振り返してみると、速度が上がった。こ、こえぇぇぇぇ!
いや、そんなことは重要ではない……そう、自己紹介をせねば……。
決して現実逃避ではない。そう決して。
「あー……オホン!、私が提督の田中太郎である!……綾波、島風、よろしくな?」
今は島風の格好に関しては目をつぶろう。たぶんまだ羞恥心が生まれてないだけだ。
きっと後、数年もすればきちんとした格好になるに違いない。
……それまでが大変だが。
「白雪、すまないが二人に部屋を割り振ってやってくれ」
「はい、指令官。ではお二人とも一緒についてきて下さい」
白雪に連れられてドッグを出てゆく二人。
とりあえず白雪にぶん投げてしまった。彼女なら大丈夫とは思うが後で確認しておこう。
「個性的な子でしたね」
と、夕張。
昨日はわからなかったがこれだけのことをしているお前も十分個性的なのではないか?
他の夕張に会ったことはないがきっとお前は特殊だ。うん、きっと。
「まあ、そうだな。個性的だな。……綾波はまともそうなんだけどな」
「島風ちゃんがまともじゃないみたいに言うのは可愛そうですよ?」
それもそうか。格好はアレだが中身は普通かもしれないし。
期待はしてないが。
「あ、そう言えば提督にお聞きしたいことがあったんです」
思い出した様に夕張が口を開いた。
「聞きたいこと?なんだ?」
夕張は部品のようなものを取り出した。
良く見るとそれは小型のカメラであった。
「これ、どこに使う予定なんでしょうか?工具に紛れ込んでいたんですけど、工廠の監視カメラにしてはやけに高性能なものなんです」
「ああそれか。それは指揮用カメラの予備だ。タブレット端末とこれはつながっていて映像を見ながら指示を出しているんだ」
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