2日目
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あの、おだてても何も出ませんよ?」
「ははは、じゃあ今から白雪のために建造をはじめますか!」
お茶を飲み干すと勢い良く立ち上がり、ドアへ向かう。
「なっ……な、な、なんですかぁ……もう!」
からかうと面白いな、この子。
「うおぅ……なんだこれ」
工廠へ入った私が見たのは変わり果てた建造ドッグだった。
……良い意味で。
「ピカピカですね……妖精さんが頑張ったのでしょうか?」
遠目に妖精さんを見た白雪が呟いた。
「いや、たぶん夕張だ。まさかここまでやるとは」
たった数時間で妖精さんの動きも昨日と違って整然としたものに変わっていた。
どうやったのだろうか?
「あ、提督!どうです?見違えたでしょ?」
ツナギ姿の夕張が奥より姿を見せた。
所々すすにまみれているのは掃除をしていたからか。
「びっくりだよ。どうやってこんな短時間でここまで……」
ふと、足元を見ると妖精さんたちが居た。
だが昨日と少し様子が違う。
「簡単でしたよ?言ったじゃないですか!良い設備があるって!」
それにしたって行き過ぎている。
設備云々の前に何かが違う気がする。
「まあ、いいや。じゃあ夕張、今日も2隻ほど建造がしたいんだ。最低値で頼めるか?」
「はい!……各員に告ぐ!建造2オーダーALL30!!」
どこからかメガホンを取り出した夕張がそう告げると一様にそろった動きで妖精さんたちが敬礼した。軍隊としては正しいんだろうが、昨日の様子とあまりにも違うので少しばかり違和感を感じている。
「そして作るの早いな……これ高速建造材要らないんじゃないか?」
「すごいですね……」
「いえ、これでもまだタイム的にロスが……」
「夕張、お前は何を目指してるんだ」
あっという間に建造が終わってゆく。昨日のそれが嘘のようだ。
「終わっちゃったよ……30秒も経ってないぞ?」
「うん。新しい艦が就役できたみたい」
さも当然のように言うんじゃない。
せっかくの攻略本もこれでは建造に関しては予測の検証が出来ない。
そんな風に頭を悩ませていると人影が2つドッグより出てきた。
「ごきげんよう。特型駆逐艦、綾波と申します」
今日の一人目、綾波は胸元までサイドテールのかかったおとなしそうな子だった。
まるっこい顔とやわらかそうなほっぺがとてもかわいい。ぷにぷにしたい。
そしてすぐそばにもう一人、しかし見るからに「問題のありそうなのが」いた。
「駆逐艦、島風です。スピードなら誰にも負けません。速きこと、島風の如し、です!」
大きなうさ耳リボンをつけた金髪の美
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