2日目
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ないですしそもそもここにある資源を勝手に使うわけにもいかないのでその他の整備くらいはしておきたいなぁー、なんて」
なるほど。
しかし工作や工具が好き、というだけでここまでできるのは凄いものだ。
「ありがとう夕張。もうすぐここを任せる専門家が着任してくれるそうだから下手に手を出さないほうが良いのかと思ってたんだが、夕張が詳しいならこれからも任せて大丈夫か?」
「専門の方が来るんですか?やっておいてなんですけど、私が勝手にいじってもいいんですかね?」
「わかるのが一人でも多ければ助かる。お願いできるか?」
夕張はにっこりと微笑んだ。
とてもうれしそうである。
「はい!任せてください!」
「あー……新造艦「建造」と新装備「開発」、ね」
執務室に戻った私は簡単に朝食を済ませ朝の執務を終わらせた後、届いた指令を見てげんなりとした。
そのうちの装備の開発は良い、単純な戦力の増加であるから。
問題は建造の方だ。
艦娘が元はただの少女であると昨日聞いたばかりであり、たとえ指令であってとしても喜んで建造します、とは言えない気分なのだ。
仮にも指令であるので実行しないわけにはいかないが。
「指令官は……建造がお嫌いですか?」
今日の秘書艦となった白雪が尋ねてきた。
秘書艦、とは我々提督の業務を手伝う文字どおりの秘書役をする艦娘のことだ。
叢雲曰く、誰でも事務作業を出来るようにした方が便利であるから、秘書艦を全員で持ち回りにした方が都合が良いだろうとの事。
その叢雲はまだ部屋にいるそうな。寝てるんじゃなかろうな?
指導艦としてそれはどうなんだ?と聞きたくなるものの、権限はあちらの方が上なのでどうにも出来ない。
まあ、きちんと仕事をやってくれるのであれば否はないが。
「好きか嫌いかと聞かれるならば、嫌いかな?……自分より若い少女を戦場へ送る兵士とする訳だから」
白雪はうつむいた。
「そうですか……ちょっと、残念です。……白雪は建造が楽しみですので」
「楽しみ?」
「はい、もしかしたらまた皆さんと一緒に戦えるかも知れないのが楽しみで仕方ないんです」
意外であった。しっかりした娘さんだなぁとは思っていたが、好戦的な一面もあったとは。
「ちょっとびっくりしたよ。白雪は戦うのが嫌いかと思ってたから」
「……それは私が主計学校出身だからでしょうか?」
すこしムッとした顔で白雪はこちらを向いた。
これが叢雲であれば怖いのだろうが白雪では微笑ましさしか感じない。
「違う違う。かなり真面目だし、今もこうしてさりげなくお茶を入れてくれるくらいには優しいからな」
白雪は頬を染めた。
「司令官……
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