七話:道場と日常
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ロリコンに妹属性好きとは……救いようがないな」
「待ってくれ、冗談だから通報はよしてくれ」
「あの、私は別に嫌というわけでも……」
やばい、アインハルトちゃんが天使に見えてきた。
思わず、ティオと一緒に抱き寄せてしまう。
「ありがとう、愛しているよ、アインハルトちゃん」
「すいません、管理局でしょうか? 家の道場にロリコンの変質者が現れて……」
「待て、すぐに離すからやめてくれ! それと招いたのはお前の方だ!」
慌ててアインハルトちゃんから離れる。
その時ちょっと残念そうな顔をしていたような気がするが多分気のせいだろう。
それと、ミカヤは舌打ちするな。お前本気で通報する気だっただろ。
「全く、君の女性の趣味はどうなっているんだい。普通なら黒髪ストレートでスタイル抜群の年上のお姉さんが好きなはずだよ」
「この上なく正確な自己紹介ありがとう」
そもそも、ミカヤに対してフラグを立てた記憶などない。
すると今度は頬を赤らめて手を後ろに回してモジモジとしながら上目遣いで見つめて来た。
「君は私の事をどう思っているかはわからないけど……私は君の事が」
「ミカヤ……お前―――弟子達がドッキリ成功の看板を持って物陰から覗いているぞ」
「テヘ☆」
ミカヤがばれっちゃった、とばかりに可愛らしくテヘペロをしたので写真を撮る。
「アインハルトちゃん、君のお師匠さんにミカヤのテヘペロ写真を見せてあげるんだ」
「はい、わかりました」
「待つんだ。ナカジマちゃんの前では出来る友達としていたいんだ」
「私が教えればすぐにばれると思いますが?」
「……アインハルトちゃん、何か欲しい物は無いかい? 今なら何でも買ってあげるよ」
こいつ、幼女に対して買収という汚い手段に出てきやがった。
それでも剣士なのか? 師範代なのか?
「勝てばよかろうなのだァァァァッ!」
「あの正々堂々としたお前はどこに行ったんだ。後、さり気に心を読むな」
「ドン引きです……」
アインハルトちゃんもだんだんと遠慮が無くなって来たようでなによりだ。
まあ、ミカヤは全く気にした様子がないけどな。
さて、そろそろ帰るから最後にいつものやつをするか。
「そして、これが後のおっぱい侍の誕生であった」
「今宵の晴嵐は血に飢えている……」
「律儀に返してくれるお前の事が好きだよ、俺は」
俺の首筋に刃が当てながら無表情でテレるこいつは本当に器用だと思う日常だった。
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