前線復帰
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「お前は……来るのが遅すぎるんだよ!!」
そして、姫騎士を抱え言った。
「悪かったよ。でも、ナイスタイミングだろ?キリト?」
着地と同時に素早く、扉まで跳躍して姫騎士をフロア外に下ろし、回復結晶を使った。
「ヒール!」
すると、ユキの体力はすぐに満タンになり、斬り飛ばされた腕も復活していた。それを確認すると素早く足に力を加えようとすると、姫騎士が声をかけてきた。
「ゲツガ君……来てくれたんだ……」
声をかけられたので返事をしておく。
「ああ、遅れたけどな」
「それでも、私はうれしかったよ……また、君が死にそうなときに助けてくれて……」
「……そうか、思い出した。お前、不人気ダンジョンのモンスターハウスで助けた女の子だったんだな……」
「思い出してくれたんだ……」
ユキはそう言うとにこりと微笑んで気を失った。ユキが気を失ったことを見るとすぐにフロアの中に戻る。そして、アスナから救出を試みる。
「アスナ、大丈夫か!?」
「この状況が大丈夫に見える!?」
「あんまり!」
そう言ってアスナに攻撃をしようとするのを弾いていく。
「アスナ!とりあえず、お前はもう部屋の外に出ろ!此処は俺が何とかする!!」
そう言って両手剣で今までよりもギアを上げて武器を弾く。その隙にアスナは、戦線を離脱する。それを見送り、今度はキリトの救出に行く。
「キリト、大丈夫か!?」
「ちょっと、ヤバイかもな!」
「なら、変わってやるよ!」
両手剣を横一線に薙ぎ、武器を弾く。そしてキリトの前まで行くと器用に武器の起動を逸らしていく。その瞬間、キリトも戦線を離脱。後はヒースクリフだけだが、武器はあまり刃こぼれや目立った傷は無く、普通に弾いている。その感じに違和感を覚えるが今は気にしないで置く。
「ヒースクリフ!」
そう叫ぶと、ヒースクリフは声だけで返す。
「久しぶりだね!ゲツガ君!元気かい!」
「ふざけてないで、ちゃんとしろ!」
そう言って再び、目の前の武器を弾くことに集中する。すると、ヒースクリフから声をかけてきた。
「ゲツガ君!提案があるんだが!」
「手短に!」
「私は撤退と言ったが、正直こんなところでつまずくのはどうかと思う!」
「それで!」
「だから此処でボスを倒しておくべきだと私は思うんだが!」
そう言われた瞬間、ヒースクリフが何を言いたいのかが分かった。つまり、二人で倒そうと言ったのだ。それを聞いて
「他のメンバーを置いて勝手にクリアーするのは、いけないと思うが!……やるか!俺の前線復帰戦だ!!斬って斬って斬りまくる!!」
そう叫んで、両手剣に力を込める。
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