暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
適能者-シュウ-
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身アイテムのエボルトラスター、護身アイテムの銃ブラストショット、最後には彼らしか持ち得ない千里眼に近い遠視能力が与えられる。遠視はテファから授かった使い魔のルーンの力による視界の共有と異なり、こちらは危機に陥ったテファの視界ではなく、ビーストや奴らに襲われる人の姿を映す。
あの日からも、その能力でこの世界でもまたビーストが、他にもシュウの知らない別次元の怪獣たちがその異世界さえも蹂躙しようとしていることを知った。自分が光に選ばれた責任を全うすべく、彼はその世界でも戦う道を選んだ。
ロンディニウムの宮殿に突如出現し、ウェールズを食らおうとしたペドレオンに続き、モット伯爵の屋敷に現れたノスフェル、学院から離れた場所の森にてグドンやツインテール、ラグドリアン湖では故郷ですでに倒されたはずのファウストなど…
ボロボロに傷つき、何度も死に掛けることがあっても、彼は逃げることなく戦い続けた。
その最中に彼は出会う。そして共に戦う。自分とは別の、異次元のウルトラマンと、それに変身する別次元の地球の少年と。


(ん……)
気がついたらもう村の近く。シュウはストーンフリューゲルの中で目が覚める。
いつの間にか、眠っていたようだ。もしかしたら、1日以上ここで寝ていたのかもしれない。なにせ先日までは激戦の連戦続き。疲れないほうがおかしい。
しかも、召喚される前から、テファを盗賊から救った時の記憶を夢に見ていたとは。よほど疲れていたのかもしれない。
ともあれ、シュウはすぐにストーンフリューゲルを村に向かわせた。
朝方に帰ってきた頃には、シュウの傷は治癒されていた。子供たちはまだ眠っていて、テファはもう起きていることだろう。すでに太陽の光が上りつつあった。
シュウは村に戻ると、思った通り、ちょうどテファが朝の仕度にかかろうとしていた。
「あ、シュウ!やっと戻ってきた!」
彼女はシュウの姿を見てすぐに彼の元に駆け寄ってきた。
「朝帰り?お仕事、そんなに忙しかったの?」
「あぁ…」
忙しい…程度では表しきれない事態だったが、シュウは肯定した。だがテファには決して明かさないようにしなければならない。どうせ二度も会うことはない(とシュウは考えている)ギーシュたちの前では緊急事態だったこともあり堂々と変身してしまったが、彼女にだけは、自分の事情に首を突っ込ませたくはない。以前は自分を心配して一人突っ走って森の中にはぐれてしまったなんてことがあった。その果てにテファは幼い頃の友人と語る奇妙な妖怪と再会できたのだが、そんなことが二度も起こるはずがない。
子供の頃は王家がらみの都合で苦しい思いを抱いた彼女に、これ以上自分の事情に踏み込ませたくはない。
(…ぁ…)
そう思った矢先、シュウは自分の視界がぐらりと揺らいだことに気づく。傷はストーンフリューゲルに入
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