暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
適能者-シュウ-
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と別の店に向かおうとしたそのときだった。
「…!?」
シュウは思わず立ち止まった。なんだ…胸が熱い!?服の首元から、どうしてか熱を感じた自分の胸を見ると、彼の使い魔のルーンが赤く光り出している。これは一体?
「あれ?お目目…真っ赤だよ」
「目?」
すると、エマがシュウの顔の方を指差す。ちょうど店の窓ガラスに移る自分の顔を見ると、左目が赤く染まっている。だが異常が起きたのはそれだけじゃない。
目を通して、何かが見えてきたのだ。ぼやっと少しずつ。その光景はすぐに鮮明なものとなる。
これは…!?シュウは戸惑いを覚えた。ぼやけたと思った視線の先に、こことは全く異なる景色が見えた。それもここ最近に見たもの。
ウエストウッド村の景色だ。子供たちの姿が見える。そしてそれを、複数人の下卑た顔を浮かべているならず者たちが取り囲んでいた。
(まさか…!)
使い魔は主の目となり耳となる。マチルダの言葉を思い出し、シュウは嫌な予感が…いや、確信を抱いた。
「エマ、買い物は中止だ。村へ戻るぞ!」
「え、え?でもまだ…」
「いいから早く!村で、嫌な事が起きている!」
エマはここに来て思い切った強引さを見せてきたシュウの勢いに圧倒され、買い物袋ごと彼に引っ張られていく。
バイクに乗せられて、そのまま直行し帰宅を果たすと、真っ先に二人の司会に飛び込んできたのは、矢が突き刺さった地面と、周りで泣くじゃくっていたり、悔しがっている子供たちの姿だった。
「な、なに…何があったの…?」
エマはショックを受けて現実をどう受け止めたらいいのかわからずにいた。そんな中、シュウだけは冷静に、今何が起きたのかを一番近くにいたジャックに尋ねた。
「何が起きた?」
「うぐ…えっぐ…姉ちゃんが…お姉ちゃんが浚われた」
「僕たちを…庇って…悪い人たちに…うわあああああああん!!!」
「て…テファおねえちゃんが!?嘘…」
ジムからも話を聞いてエマは村の周囲を見渡す。恨めしげに遠くを睨みつけていた、傷を負っているサムが遠くを睨みつけている。サマンサは座り込んで顔をくしゃくしゃにしながら泣き叫び続けていた。しかし、テファの姿だけは見当たらない。村に現れた盗賊たちに浚われてしまったのだ。
「お前なんだろ…!」
すると、サムはシュウの前に歩き出し、彼の服を引っつかんで怒鳴り散らした。
「お前なんだろ!!姉ちゃんをあいつらに売ったの!あいつらに姉ちゃんの居場所をばらしたんだ!」
「さ、サム兄…!」
今までために溜め込んだシュウへの疑惑と不信感のあまり、サムがシュウを敵視しているのはわかっていたが、そんなの言いがかりだとしか思えなかった。エマはサムを止めようとしたが、サムの剣幕に押されてうまく口に出せない。一方でシュウは一言も発してこない。
「なんとか言えよ!」
サムに再
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