襲撃
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ったからだけでなく、実は乗り物が苦手だからという理由も含まれていたのだろう。一つではなく複数の理由がある方が十分納得できるが、何にせよ難儀な事だ。
「ところで……いつからいたのかわからないけど、この子は?」
「へ? ああ、ボクはレヴィ。詳しく説明する時間は無いから、今はお兄さんの仲間とだけ知ってれば良いよ」
『サバタ様の仲間? ふ〜ん……なんか知ってる人とそっくりだけど、サバタ様が信用してるなら…………ほんのちょっとだけ私も信じれるかな』
「まぁ……雰囲気からして悪い人じゃないのはわかる。でもサバタさんの知り合いだからって、流石に突然現れた魔導師を信用するのは今の私には難しいよ……」
「そりゃあ、あんな事があっちゃ無理もないよね。ま、ボクはお兄さんのアイボーだから心配しなくてもだいじょぶだいじょぶ!」
『ちょっと待って、アイボーとは聞き捨てならないんだけど。レヴィって、サバタ様とどういう関係?』
「ん〜と、ええと……なんていうか……確か運命共同体?」
「すごい変化球が帰って来た!? 私ですら驚愕の一言だよ!」
『う、運命共同体……何があったのかはわからないけど、流石サバタ様、私達に出来ない事を平然とやってのける。そこに痺れる憧れる!』
こんな時にネタをかますとは……こいつら意外と逞しいな。……いや、よく見たら違う。マキナとシャロンの場合はどちらかというと空元気に近い。今の切羽詰まった状況に無理やり適応した結果、本心を出さず仮面を被る事を覚えてしまったらしい。事情を知る身から見ると、彼女達の有り様が痛々しく感じる。
平穏という言葉が途方もなく遠ざかってしまった二人の境遇を前にすると、俺達兄弟と姿を重ねてしまい、どことなく共感を抱いてしまう。陰謀と悲劇に翻弄された二人が本当の意味で安息を得られるのは、一体いつになるのやら……。
「さて……ここからは自力で企業区を抜けなければならない。だが案内板によると好都合な事に、このビルは次元区との運搬通路を地下に建設しているようだ。地上はさっきの騒動で敵が集まりつつあるから、怪我人を運ぶ事による移動速度の低下を考えると地下を通った方が良いだろう」
『賛成。あまり激しく動かすとユーノとリインフォースの怪我が悪化するかもしれないから、敵と遭遇する可能性は出来るだけ減らしておくべきだしね』
「じゃあユーノさんは私が運ぶよ。それぐらいなら私でも出来るから」
「わかった、じゃあユーノはシャロンに任せるとして、俺はネロを背負っていく。レヴィとマキナには、敵や障害と遭遇した時に対処する役目を頼みたい」
「りょ〜か〜い! 強くて凄くてサイキョーのボクに、全部お任せあれ!」
『責任重大だけど、大丈夫!』
そうしてレヴィが先頭、マキナが殿
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