暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikers〜誰が為に槍は振るわれる〜
第一章 夢追い人
第6話 恋と日本文化と戦いと
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ものの、誰か一人くらいは否定してほしいと思ってたヴィータは、誰に憚ることもなく、盛大に溜息をつく。

「たく、シャマルのやつ……まだ会って数時間くらいしかたってねぇぞ。チョロすぎるだろ、いくらなんでも……!!」
「ま、まぁまぁヴィータちゃん。ほら、恋は唐突って言うし。ね?」
「会ってすぐに恋に落ちる一目惚れとかもありますし」
「いやでもよ?―」

 不機嫌そうに頬を膨らますヴィータをなのはとスバルが宥める。
 だがそれでもヴィータの気持ちは納まらないらしく、呆れたように再び溜息をつきながら言葉を吐き出す。

「?―惚れるならまだしも、“落としにかかる” っていくらなんでも手が早すぎだろ……」

 ヴィータの言葉に今度は誰もシャマルを弁明するものはいなかった。

 今回の地球での出張任務の拠点であるコテージの道すがら、シャマルは常にラディの隣をキープし、楽しそうに話し続けていた。
 最初の方は、やけにご機嫌だなと不思議に思っていた一同も、次第に一人、二人と状況を察し始め、全員が察したころには、二人と一同の距離はもはや連れと言うにはあまりにもあまりな距離が空いていた。
 そのことにラディのほうは気づいていたようで、時折こちらを不思議そうに見ていたのだが、シャマルは気づいてないらしく、ラディとの距離を気持ち詰めながらノンストップで話し続けていた。

 その様はまさしく?―

「?―もうすぐ30歳になるのに独身で結婚を焦ってるOLさんが、合コンで好みの男の人を見つけて勝負を掛けてるみたい……ですぅ」
「「「「………」」」」

 リインのあんまりにもあんまりな喩えにその場を痛い沈黙が包む。
 今、目の前で上目使いをしたり服の裾を軽く引っ張ったり腕を前で組み胸を寄せてあげるシャマルには、確かに的確な喩えなのだが、いかんせん、その言葉のセンスも相まってあまりにも的確すぎた。
 後ろにいるなのは達が沈黙に沈む中、そうとは知らないシャマルは相変わらず楽しそうに話し続け、その明るい声が妙に悲しく辺りに響く。
 その声に背中を押された、というよりは引きずられたような重い声で、誰かが呟いた。

「行こっか」

 こうして、とても明るいシャマル、ラディ組と、とてもとてもとても暗いその他のメンバーは海鳴スーパーラクーアの門を潜るのだった。



○●○●○●○●○●○


「はい、いらっしゃいませ。海鳴スーパーラクーアツーへようこそ!! お二人様ですか?」
「いえ、団体です」

 自動ドアの向こうから現れたなのは達を見た店員は、距離間から考えて、ラディとシャマルの二人組と、その後ろから続くなのは達団体の組み合わせと思ったのだろう。当然のようにラディとシャマルの二人から受付を始めようとした。
 その間違いを
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