暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico27-A竜の脅威〜The 1st task force : Dragon Head
[7/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
揮できなかったけど、大鎌さえ無くなれば私に敗北はない。大鎌の柄を取り落としそうになった右手へ向けて拳打を繰り出した。

――チェーンバインド――

「え・・・っ!?」

そこで私の左前腕部を拘束するのは赤いバインド。今この場に居るのは私とヘッド1。アース分隊は戦闘に参加しないし、味方の私にバインドを仕掛けるミスを犯さないはず。そして私とヘッド1はお互いにベルカ騎士のはず。

(ううん、まさか・・・それって私の早とちり・・・?)

ヘッド1と目が合うと、「俺は・・・」私たちの足元にミッド式魔法陣が展開された。

「すまないな。俺は・・・ミッドチルダ式の魔導師だ。騎士を名乗るようになったのは、この神器に選ばれてからだ」

「騙したのね!」

チェーンバインドによって空へと引っ張り上げられた私。空いてる右手でバインドを掴んで、スキル効果で粉砕する。体勢を整えて着地。距離を開けられたから、改めて接近するために駆け出した、その瞬間・・・

「っ!!?」

胸を袈裟切りに斬られた。ヘッド1から目を離していなかったから、大鎌を振るっていないのは確実なのに。それなのに・・・斬られた。斬られた個所を確認する。騎士甲冑は袈裟切りに裂かれていて、その間から見える素肌にも薄らと痕が付いていたけど、血は出ていない。

「それがこの神器・エスパース・ラムの能力だ」

「エスパース・ラム・・・?」

イリスの前世の人格だという騎士シャルロッテから神器の説明も伺っている。神器には最低でも1つ(最高で3つ)の能力が備わっていると。

(つまり鎌を振らずとも相手を斬ることが出来る能力・・・?)

ヘッド1は「パラディンを討つ日が来ようとはな」さっきまでは無かった余裕を見せる。自分が勝つ事に迷いのない表情。

「(まずは能力を確認しないと・・・!)すぅぅ・・・はぁぁ・・・」

始めからその手を使わなかったのかも気になるし。とにかく魔力出力を上げたうえで全身にスキル効果を付加。これで神秘による攻撃に対して少しばかり抵抗力が上がる、らしい。でも神器のランクによっては無効化される可能性もあるとも聴いた。そうなったら、私に待っている未来は・・・死。もしくは再起不能。

(だからって逃げるわけにはいかない!)

クラウチングスタートの姿勢を取る。大鎌を振るわずに相手を斬ることの出来る能力なら、斬られるより速く突っ込んでやればいい。お尻を上げて、「突貫!」地を蹴って突撃する。的にならないようにジグザグに駆ける。するとヘッド1は身動き1つ取っていないけれど、私の四肢や頬が浅く斬られていく。

(間違いない。振るうことなく相手を斬れるんだ!)

それでも私の突撃速度に付いて来られないのか斬撃は全て浅いもの。勝った。そう思った。で
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ