深淵の領域
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くる。
「気に入った、こいつを俺の武器にする!ギヒッ」
しかし、リリーは念願の武器を手に入れたことで笑みを浮かべ、迫り来る敵を凪ぎ払っていく。
「ああ・・・ムジカの剣・・・高かったんだぞ・・・あれ」
一方、リリーに剣を奪われてしまった敵はさめざめと泣いていた。
シリルside
「魔道の深淵・・・」
「な・・・なんという魔力だ・・・」
「こんな馬鹿げた魔力・・・感じたことがない・・・」
「あう・・・あうう・・・」
俺たちはハデスの圧倒的すぎる魔力に震えていた。
「ナツ!!しっかりして!!お願い!!」
「げほ・・・体が・・・」
ルーシィさんがナツさんを揺するがナツさんは苦しそうにうずくまったままだ。
「魔の道を進むとは、深き闇の底へと沈むこと。その先に見つけたるや深淵に輝く“一なる魔法”」
ハデスはそう言うとさらに魔力を高めていく。
「あと少し・・・あと少しで一なる魔法に辿り着く。だがそのあと少しが深い!」
ハデスはまるで、悔しさを露にするように腕に力を入れていく。
「その深さを埋めるものこそ、大魔法世界! ゼレフのいる世界!!今宵、ゼレフの覚醒と共に世界は変わる。そして、私はいよいよ手に入れるのだ!一なる魔法を!!」
「一なる魔法?」
(やっぱりこの話、どこかで聞いたこと・・・ママ?)
エルザさんはハデスの話を聞いてそう言い、ルーシィさんは何かを考えていた。
「うぬらは行けぬ!大魔法世界には!!うぬらは足りぬ!深淵へと進む覚悟が!!」
ハデスは何やら見たことのない構えをする。
「なんだあの構えは?」
グレイさんも同じことを思ったらしく、そう呟く。
「ゼレフ書第4章12説より、裏魔法天罰!!」
ハデスがそう言うと、あちこちに飛び散っていた瓦礫から異様な形の黒い化け物が姿を現す。
「が・・・瓦礫から化け物を作ってるのか!?」
「ひっ・・・」
グレイさんとウェンディはその化け物を見て驚愕している。
「深淵の魔力を持ってすれば、土塊から悪魔をも生成できる。悪魔の踊り子にして天の裁判官、これぞ裏魔法!!」
ハデスが説明する間にも悪魔は次から次へと作られている。
(一体一体が・・・なんて絶望的な魔力の塊・・・あ・・・ありえん・・・)
エルザさんは悪魔の魔力を感じとり青ざめ、
(うぅぅぅ・・・)
ルーシィさんはナツさんに顔をうずめながら震え、
(怖い・・・怖い・・・怖い・・・)
ウェンディは倒れたままの俺の片手を強くにぎり目を瞑り、
(こんなの・・・どうし
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