深淵の領域
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ピーはすごい燃えている。それにシャルルとセシリーが仲裁に入る。
「やめなさーい!!」
「そうだよハッピー!!シャルルのお尻はあとで触らせてあげるから〜!!」
「あんたは黙ってなさい!!」
「はい・・・」
シャルルに怒られセシリーが萎縮する。シャルルはそんなセシリーを気にせず、ハッピーに話しかける。
「それよりもハッピー、さっき何に驚いてたの?」
「あ!!そうだった!!」
ハッピーはそう言われ、話を元に戻す。ハッピーの視線は、鉄枠の中にある一室に注がれていた。
「こ・・・これ、なんだろう・・・」
「ん〜?」
セシリーもそれを覗くと、驚愕の表情へと変化する。リリーとシャルルもそれを見て、同じような表情へと変わった。
「生きてる・・・?」
ハッピーは自分の見たものを、そう表現するしかできなかった。
シリルside
「そんな・・・」
「ウソでしょ・・・」
ウェンディと俺はハデスを見て恐怖を感じている。なんでこんなになってるのに起き上がれるんだよ?
ハデスはそのまま、ゆっくりと立ち上がる。
「私がここまでやられたのは何十年ぶりかのぉ?」
ボロボロだったハデスの服が、元に戻り、最初に羽織っていたマントがハデスの体に被さる。
「!?」
「ウソだろ!?」
「こんなことが・・・」
ウェンディ、グレイさん、俺がそのハデスを見てそう言う。
「このまま片付けてやるのは容易いことだが、楽しませてもらった礼をせねばな」
ハデスは自らの右目にしている眼帯に手をかける。
「あの攻撃が効かなかっただと?」
エルザさんは震えながらそう言った。ハデスは眼帯をはずすと、
「悪魔の目、開眼」
閉じていた右目を少しずつ開いていく。その目は真っ赤になっており、いままで見てきたどんな目とも違っていた。
「うぬらには特別に見せてしんぜよう。魔道の深淵を」
ハデスの周りにはどす黒い魔力が漂っていた。
「ここからはうぬらの想像を遥かに越える領域」
「バカな!!」
「こんなの・・・ありえない・・・」
「こんな魔力は感じたことがない」
「まだ増殖していく!!」
グレイさんたちが口々にそう言う。こんな魔力がまだ残っているなんて・・・
「終わりだ。妖精の尻尾」
「くそっ・・・」
俺は立ち上がろうとするが、すぐにめまいがして膝をつく。
「うぐ・・・」
「ナツ!!」
「動く力さえ・・・残ってねぇ・・・」
俺と同じようにナツさんも体力の限界のようだ。どうする?どうすればいいんだ・・・
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