番外編 リリカルなのは If その2
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止め、時にはかわし、隙を付いて反撃を入れている。
「凄い…」
知らず知らずのうちにあたしはそう呟いていた。
「本当…」
なのはさんも呟くように同意した。
「………」
ソラは無言で戦いを見ているが、その表情が少し険しいかな?
ソラから視線を試合に戻すと紫さんが離れたところから連撃で仕掛けている所だ。
『虎乱』と言っていたのは恐らく技名かな。
紫さんの攻撃は今までのどんな攻撃よりも速い攻撃だった。しかし。
「コレも防ぐのね」
目の前のアオはそれを防いで見せたのだ。
…凄い。
紫さんの剣術も、それを防いだアオも。
なんであたしの周りはこんなのばかりなのだろうか。
いや、だめだめ!この間きいたばかりじゃなかいか。
なのはさんの教導の意味を。
嫌な感情を追い出してアオ達に目を向けるとどこか躊躇いがちに紫さんがアオの声をかけた。
「あーちゃんよね?」
あーちゃん?
確かに名前はアオだしあーちゃんで間違いないだろうけれど、今の物言いは親しいものに向けるソレのようなニュアンスがあったような…
「誰ですか?」
「そう、とぼけるのね。…いいわ、ならば『練』」
紫さんがレンと言った瞬間からあたしは例えようの無い悪寒に苛まれた。
「さっ…寒い…」
この感覚は以前感じたことがある。
そう、あれは確かこの間シャーリーさんの話を聞いていたとき…あの時に得体の知れない悪寒に耐え切れずあたしは気絶してしまっていた。
気が付くと同様に気絶していたスバルやエリオ、キャロ。
あの時原因は分からなかったけれど微かに感じた違和感の発生源は恐らくアオ。
気が付いたときにはすでにアオとソラは居なかった。
あの時一体何が起こったのか…
「うぅっ…くっ…」
隣に居るなのはさんも凄くつらそう。
「………」
ソラに視線を向けたが全然平気そうだ。
あの時ほど怖い感じはしないけれど凄いプレッシャー。
どうにか意識を保ってアオ達を見る。
すると…
「…練」
静かに…しかし確かにレンと呟いたアオからも凄まじいほどのプレッシャーが。
「かっは…あっ…くぅ」
息が出来ない!
「っ…」
なのはさんも苦しそう。
「アオ!」
ソラがアオを呼ぶとこちらを振り向きもしないアオに向かって手に持っていた竹刀を投げる。
それを後ろに目が付いているかのように腕を振り上げただけの動作でキャッチ。
始めから持っていた竹刀とあわせて二本になった竹刀を構えるアオ。
二刀流…
「まったく…アオも母さんも手加減を知らないんだから。周りの事ももう少し気に掛けてくれない
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