暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜紫紺の剣士〜
アインクラッド編
5.パーティー
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「よし、じゃあ行こうか!今日も頑張ろう!」
ミーシャの掛け声に合わせて、タクミ以外の3人がオーッ!と片手を上げた。俺はなにも言わなかった。


・・・そういえば、まだどこへ行くのか聞いていない。


***


「2連続パンチくるよ!ナツ、お願い!」
ミーシャの呼び掛けに、ナツは盾を一瞬持ち上げて答えた。直後、相手のモンスター≪sapphire・golem≫―――サファイア・ゴーレムの強烈なパンチが炸裂する。迷宮区の中だけあって、この前フィールドで戦っていたものと威力は桁違いだ。ナツは1発目はしっかり耐えてみせたが、2発目で思いきり押し込まれそうになる。その瞬間に、俺は両手剣ソードスキル≪カタラクト≫を繰り出した。ナツがしっかり耐えたこともあり、ゴーレムは大きく後ろにノックバック。俺は叫ぶ。
「スイッチ!」
「シーちゃん、タクミ!」
ミーシャに言われるまでもなく、シルストとタクミは動いていた。短剣ソードスキル≪ラピッド・バイト≫と、細剣ソードスキル≪スウィープ≫がゴーレムの岩石を抉る。さらに、ナツの後方から円月輪(チャクラム)が飛来。恐るべき精度でクリティカルポイントの目を切り裂いた。
「ぐるるぅっ!」
ゴーレムが若干悲鳴じみた声を上げ、身体を丸めて防御姿勢を取った。こうなれば攻撃してもさして意味はない。
「よし!次の防御姿勢とられる前に倒すよ!」
ミーシャが威勢良く叫んだ。それぞれが思い思いの形で返し、俺も剣を握り直す。既にゴーレムのHPはレッドゾーンだ。
ゴーレムがグッと腰を落とす。突進の構えだ。ぼんやりと光る両眼が動き、俺を見てピタリと止まる。
「アルト!」
いつの間にか名前を呼ばれているのは今は置いておいて、俺は気を引き閉めて石造りの壁際に移動。今の俺の筋力値では、奴の突進を完全に止めることはできない。
「ぐるっ!」
ゴーレムが凄まじいスピードで走り出す。
「・・・・・・ふっ!」
軽く息を吐き、俺は全力で右斜め前方に跳んだ。ギリギリでゴーレムは俺の横を通り抜け、壁に激突した。
「今!」
すぐに動かないミーシャ逹に声を掛けると、全員ハッと我に帰って、ソードスキルを思う存分ゴーレムに撃ち込んだ。HPはゼロになり、ゴーレムは青い欠片となって爆散した。
ばしんっ!と背中に軽い衝撃が走る。ミーシャだ。
「すごいねアルト!今絶対当たったと思ったよ!私ならナツの影に隠れるか全力で逃げるかしてたよ!」
ナツやアンが頷く。シルストが僅かに首をかしげつつ、俺に問いかける。
「あれ、なんかコツでもあるん?今のあたしじゃ絶対無理だわ」
「あれくらい練習すれば誰でもできる。タイミングの問題だ。あと、迷宮区に来るなら予め言っておいて欲しい。それに」
振り返り、俺はミーシャを見た。
「すぐに人を叩くな。いつか
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ