〜紅霧異変〜
〜夕弥視点〜
その1
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目を開けると、目の前には女性の顔があった。
……俺、疲れたのかな。
そう思いながら、少し現実逃避をする。
しかし、目の前の事実、と言う物は変わらない物で。
「……あ、起きた」
俺はそう言われ、どう返事をすべきか考える。
……ここであの三人だったら、変態発言するんだろうな、とか思いながら、少し相手を見てみる。
赤い脇の開いた巫女服に、黒髪黒目。
色々と独特な人………
って、霊夢じゃん。
相手を観察して、今分かったのが、この人が博麗 霊夢、と言う事だ。
……博麗 霊夢。
確か、博麗神社に住まう巫女で、あまり他人に関心を持たないタイプ。
基本面倒臭がりやで、お金に目が無い、だったかな。
能力は、『空を飛ぶ程度の能力』だった筈。
……まさか、急に主人公キャラと会うとは……
と、少し夢心地に思う。
……少しずつ思い出して来た。
確か、事故で死んで、それが神様のミスで、転生して……
「……思い出した」
俺はそう小さく呟く。
それに対し、「何言ってるんだコイツ」みたいな目で霊夢は此方を見る。
「……アンタ、何者なの?」
霊夢は、俺を少し怪しむ様な目で見る。
……俺、何かしたか?と心中で疑問に思いながら何かしたか伺う。
「……俺、何かしましたか?」
あくまで敬語で、丁寧にそう問う。
すると、霊夢は大きく溜め息を付き、その後に面倒臭そうに……非常に面倒臭そうに説明を始める。
「……落ちて来たのよ」
「………は?」
「だからぁ、空から落ちて来たっつってんの。」
「………は、はぁ………」
霊夢の説明によると、俺は空から落ちて来たらしい。
恐らく、転生の手順の上で空から落ちる、と言う事になったのだろう。
……しかし、空からねぇ……
そう心中でそう思いながら、立ち上がる。
その際に、少し立ちくらみが生じるが、少し我慢して立つ。
「……アンタ、外来人なの?」
霊夢は、今更と言う風にも思える問いをぶつけて来る。……面倒臭そうに。
俺はそれに対し、どう返答するか悩んだ後に、『外来人』と言う形にして置く事にした俺は、問いに返答する。
しかし、最初から外来人、と言うと何故外来人を知っているか、と疑問に思われるので、最初は知らんぷりをする。
「……え?外来人?」
と、ボケておく。
そう言うと、霊夢は更に大きく溜め息を付き、嫌々説明を始めた。
「……外来人は、外から来た人……って、アンタ外来人だから幻想郷自体知らないか」
「……え?幻想……郷……?」
……俺、上手く演技出来ているだろうか。
と、心中不安なりながらも演技を続ける。
霊夢はそれを見て、更に更に大きく大きく溜め息を付いて、説明を詳しくしてくれた。
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