暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第二章 天空の大陸 アルビオン
ランサー
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礼拝堂の入り口に一人の男が剣を地面に突き刺している。少し距離があっても分かる、ボロボロになってもここに駆けつけてくれた人を、ルイズはつい涙目になって呼んだ。
「カケルゥ!!」
「ルイズ、間に合ってよかった。」
架はルイズに笑みを浮かべるが、すぐに厳しい顔つきになりワルドに視線を移した。
「さて、ワルド。俺の主人を随分可愛がってくれたようだな。それに俺の友であるウェールズにまで手をあげるとは・・・」
瞬間、架の殺気が一気に高まった。ワルドは冷や汗を出さないわけにはいかなかった。
「その落とし前、つけさせてもらうぞ。」
「レコンキスタ?」
「ああ、ああ、そんな奴らがあの国で暗躍しているらしい!」
ここはアルビオンからだいぶ離れた場所。魔法学院とラ・ロシェールの中間あたりに位置する森の中に二人の男が向かい合っていた。
「ふ〜ん、それで、そいつらの目的は何だ?」
「そんなの知るわけ「答えろ」ギャアアアア!!!」
緑生い茂る森に絶叫がこだました。向かいあう、というには立場はあまりにも一方的過ぎた。
一人はナイフを構えながら相手を見下ろす長身の男―――ヴァロナ。
もう一人は先ほど膝にナイフを突き立てられ呻き声を上げている男、それはいつかの晩、ルイズたちを襲撃し、ヴァロナに返り討ちにあって逃げ出した傭兵の一人だった。
ラ・ロシェールを出て真っ直ぐ帰ろうと思ったヴァロナであったが、このまま手ぶらで帰るのもどうかと思い、少々情報収集をしていたのだった。そしてようやくこの傭兵たちを見つけたのである。
だが、その残忍さは森を見れば一目で分かる。至るところに傭兵の死体が転がっており、今尋問している男が、実は最後の生き残りだったりする。
まあ本人的には、しゃべらない奴に用はないとばかりに切り捨ててきただけなのだが。
「答えろよ。テメエが依頼人と掛け合ったってそこの首だけのヤツが言ってたんだよ。知らねえとは言わせんぞ。」
「し、知らねえ!ホントに知らねえんだよ!!俺たちはただ雇われただけで「はいよくある話だねえ〜」があああああっ!!わかった!わかったから!!」
反対の膝にもナイフが立ち、苦痛に歪みようやく傭兵は吐いた。詳しくは知らなかったらしいが、奴らの目的は・・・
「はあ〜、苦労して分かったのがそんな下らないものだったとはな・・・。拍子抜けもいいトコだ・・・。」
「た、頼む!お願いだ!命だけは・・・」
「うるせえんだよさっきからつまらんことばかり言いやがって!!」
懇願してくる声にウンザリしたのか、男の首を掴んだまま背後の岩に叩きつけた。迫りくる死の恐怖に男は年甲斐もなく「たのむ、たのむよお・・・たすけてくれえ。」と涙と鼻
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