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フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第二章 天空の大陸 アルビオン
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、貴族でも何でもない一人の『ルイズ』っていう女の子に危険な目に遭ってほしくないのよ。』
今なら級友の言葉が分かる!
『今度こそ・・・お前を・・・守らせて・・・。』
(カケルにとっても、私は必要な存在なの!)
「・・・カケル」
(私が・・・私も、カケルを守らなくちゃ!!)
「カケル!!」
気が付いた時には意識は完全復活していた。周りを見ると、横には青ざめた様子のワルド。そして目の前にはフッとこちらを見て笑っているウェールズがいた。
「私は・・・」
「呪縛が、完全に・・・!?」
「やれやれ、君たちは余程パートナーに恵まれたと見える。これこそ主人と使い魔の真の在り方よな。まあそれはさて置き、事情を説明して貰えるかな、ワルド子爵?」
ウェールズの問いにワルドは俯いたまま答えない。その時ルイズは洗脳される前の彼の言葉を思い出した。
「ワルド、貴方は一体何者なの?さっき言っていたレコンキスタって何?」
「なっ!?レコンキスタだと!?」
ルイズの言葉にウェールズが驚く。この国に起こっている反乱の裏にいる組織、『レコンキスタ』。まさか、トリステインの使者として現れるとは・・・。
と、今まで黙っていたワルドがはあ、とため息をつき、ようやく顔を上げた。その顔はもう、ルイズの知っているあの優しいものではなくなっていた。
「・・・仕方がない。では次の目的を達成させよう。」
「もう一つの・・・?」
「ああ、僕がこの旅に同行する目的は三つあった。」
ワルドは左手の指を三本立てた後、「一つ目は・・・」と人差し指のみを残した。
「一つ目はルイズ、君だったんだけどね。これは諦めよう。」
「当然よ!」
ルイズの声も意に介さず、ワルドは二本目の指を立てる。
「二つ目、それはアンリエッタの手紙だ。」
「!貴様、まさか・・・」
ウェールズが反応し、杖を抜こうとする。しかしワルドの方が速い。
「三つ目・・・それは貴様の命だ!ウェールズ!」
「皇太子さま!!」
ルイズが叫ぶがもう間に合わない。ウェールズが杖から魔法を放つ前に、ワルドの杖の先がウェールズの胸を貫き――――――
ガキィィィ!!!
「なっ!!?」
「こ、これは・・・?」
「まさか・・・!」
貫くことは出来なかった。ワルドとウェールズの間に床から生えたゴーレムが突如割って入ったのだ。ワルドの突き出した杖はゴーレムを貫くことは出来ず、ウェールズは完全に無傷であった。
当の二人はかなり驚いているがルイズは知っている。こんな芸当が出来るのは・・・!!
「はあ、ここが石造りの建物で助かった。でなければ絶対間に合わなかったからな。」
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