暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第二章 天空の大陸 アルビオン
ランサー
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あそうだろうな。今のテメエにとっちゃ俺との勝負より主の方がよっぽど気がかりだろうさ。」
「・・・じゃあ何だ。通してくれるっていうのか。」
架の言葉にランサーは「ん〜」と考えこむと、
「いやな、思ったより面白そうだからテメエとは全力の勝負をしてみたいわけよ。でもそんな様子じゃあそれも叶いそうもねぇ。つってもまあ俺も人のことは言えねえがな。」
メキッ
今度は自分の持つ槍をへし折った。
架が唖然としているとランサーは相変わらずヘラッとした笑みを浮かべながら言う。
「アイツめ、『お前の槍は正体が分かりやすいだろうからこちらが用意する武器を使え。』なんて抜かしやがって。挙句よこしてきたのはこんなハリボテだしなあ〜。」
いや、それでも英霊の猛攻に耐え抜いてるんだからそれでも結構凄いとは思うぞ・・・。と架は思うのだが言う気にはならなかった。
そして結局言いたい放題に言ったランサーはスッと殺気を収めた。
「行けよ。奴らなら礼拝堂さ。まあ尤も、間に合うかどうかは分からんがな。」
言葉を聞き終わる前に架は駆け出していた。もうランサーが戦う気がないのなら、こんな所に留まる理由もない。
「・・・礼は言わないぞ。」
「どうぞ、別に求めてねぇし。」
すれ違い様にそんなやり取りを交わした。やがて架の姿が見えなくなると、ランサーはにやりと性質の悪そうな笑みを浮かべ呟いた。
「ああそれから、奴の狙いは小娘だけじゃねぇから気をつけな。」
当然その声が聞こえる者はいなかった。
「・・・カ、ケ、ル」
「新婦?」
「(馬鹿な!?呪縛が・・・!)」
ルイズの口から零れた言葉に、ワルドが焦りの表情を見せる。その様子をウェールズは見逃さなかった。
「ふむ、新婦は余程緊張していると見える。仕方ない、落ち着くまで待つとしよう。」
「も、申し訳ありません、皇太子。」
「何、構わぬ。時に新郎、今ここで問うことでもないのだが一つ聞きたい。この新婦の使い魔は今どこにいるのかね。」
「こ、皇太子、今は別にそのようなことは・・・!」
「いや何、親しい者が傍にいれば多少は気が紛れると思ってね。どこにいる、部下の一人を差し向けよう。」
「ぐ・・・。」
じりじりと言葉で詰め寄るウェールズ。彼はルイズが何らかの洗脳状態にあることを見抜いたのだ。今はその時間稼ぎ。ルイズが自力で呪縛から解き放たれるのを信じて。
(そうだ、カケル・・・カケルはどこ?)
「カ、ケ、ル・・・。」
今度はさっきよりも少しはっきり声が出せた。そうだ、こんなことをしている場合じゃない。
(私にはカケルが必要、でもそれだけじゃない!)
「カケ、ル」
『彼は
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