5部分:第五章
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「許しなぞ求めてはいません」
カテリーナはまた言い放った。
「だからといって貴方達をどうこうするつもりもありません。ただ」
「ただ?」
「戦うだけです。宜しいですね」
「わかりました」
「では」
彼等はカテリーナの前から姿を消した。こうしてカテリーナは両腕を失うことになった。以後彼女はフォルリの隣にあるラバルディーノ城塞に篭もることになった。遂にフォルリの民衆はチェーザレを歓呼の声で出迎えその声はカテリーナの耳にも入っていたのであった。
だがそれでも彼女は臆してはいなかった。じっとチェーザレの軍を見据えていた。フォルリがチェーザレのものとなった次の日城塞の前に一人の男が馬に乗ってやって来た。
「伯爵夫人に御会いしたい」
漆黒の服とマントに身を包み白い羽根のついた幅の広い帽子を被っていた。陰のある面持ちだが気品があり優雅な美貌も兼ね備えている男であった。
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