第102話 二人は最後の日常を過ごすようです
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です。私がどんな問いにでもお答えしましょう。
君の父と母、世界の謎、君の根源の一つとなっている村の事、彼らの事――全ての答えが
知りたければ私の下に来てください。ああ、来るのでしたらナギの方の姿でいらしてください。
面倒事もありませんし、その方がご婦人方も喜ばれます。それでは。』
最後に僕が行かざるを得なくなる様な事を最後に告げ、手紙はそこで終わってしまった。
ほぼ全てを知る・・・僕に、答えを教えてくれる?それを知れば、僕は――
「決めました、僕が一人d
チュドーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!
「っちょ、まっつぁん何してんの!?」
「いや今のはナイスよ。どうせまた一人で行くから私達は逃げてろとか言うつもりだったのよ。」
――少しでも、前に、行けるんじゃないかなぁと考えて言おうとしたら、松永が爆破して来た。
明日菜さんには何を言おうとしたかバレているし・・・って言うか!
「そ、それのどこが悪いんですか!?僕が行ってる間に先に下に降りて貰って、ラカンさん達と
合流してゴーレムを倒しておいてくれれば、パッと帰れるじゃないですか!」
「ほんに戯けじゃのうこの小童は。一番の戦力が抜けてしもうては安全も効率もあったものでは
無い。松永の言う通り、この場の全員で行けば罠であろうとも、寧ろ敵戦力を削げるわ。」
「で、でも、「せんせー!」っ!?」
僕の考えを真っ向から否定して来たゼルクに反論を・・・いや、向うが正しいと分かりつつ
尚も食い下がろうとしたら、今まで黙っていたのどかさんが声を荒げた。
「せ、せんせーは、私達が信じられないんですか!?今まで危ない事は何度もあって、
殆どせんせー一人でなんとかしちゃった時もありましたけど、それでも、私達だって強くなり
ました!もう……もう、せんせーを一人で行かせません、行かせたくないんです!
一人で全部何とかしようとするのなんて、愁磨先生くらいあっぱっぱーじゃないと出来ません!
それだってよくノワール先生とかアリアちゃんとかアリカ先生から折檻受けてるんですよ!?
無理です!せんせー一人じゃ絶対無理なんです!だから……!」
初めて聞く。こんなにも長く、大声で、必死に話すのどかさんを。
誰もが一言も口を挟めないまま――
「私達を……私を、頼ってくれても、いいじゃ、ない、ですかぁ………!」
「あ………!」
遂に泣きだして、崩れ落ちる様に膝をついたのどかさんを何とか抱き留める。
ああ、もう・・・僕はまた自分の事ばっかりしか考えていなかった。
好きな女の人の事さえ全然分からないで、分かろうともしないで、勝手に突っ走って・・・
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