第102話 二人は最後の日常を過ごすようです
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。魔力を注ぎ続ければ放出され続ける筈の炎は、存在を因果律ごと消し去られ
鎮火された。二連続で起こった有り得ない事象と自分の持っていた情報と違い過ぎる現実に、
龍王は巨大な体躯を、自身より遥かに小さい白い影から後退させる。
【馬鹿な、何なのだ貴様、その力…!?我の知る貴様ではない!
造物主と同等の格を与えられている我に、我が力に、そんなもので抗える訳が……!】
「地が出てんぞ、地が。あの時と違う、本気を出しただけだよ。……で、これが最終試験。」
愁磨が剣を握っていない方の手を差し出したと同時、龍王は翼を広げ、自身の瞳ほどの小さな
黄金の球を4つ、口腔の前に僅かに大きい物を一つ生成する。今までの攻撃と比べ矮小にすぎる
それは、愁磨の記憶にある技の一つに匹敵する。否、その数の分だけ造物主の『理』を超えた
攻撃だ。それを前に、ひとひら―――桜の花びらが舞った。
【クゥウォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!】
ヒュルォォッ キュドッ!!!
「―――『リライト』。」
フオッ―――
造物主Uを倒した≪虹描く魔の刻≫に酷似した攻撃と同等の威力の黄金の螺旋槍。
自分を創った者を一方的に屠った因果剣を放つ龍王の"戦闘力"は造物主以上、真に最強であるが、
それを花びらが優しく覆い、その先の黒い闇をも包んだ。
【ぐ、くぉ………!!】
ズズゥン!!
「一切抵抗なし、っと。成功成功大成功!」
「案外脆いわねぇ、たかがツェラちゃんの原初魔法の改良版でしょう?」
「ある意味じゃ改悪とも言えるけどな。おーい、大丈夫かー?話しできるか―?」
ベシベシ!
左半身を"戻され"、気を失い地に伏した龍王の頭を無遠慮に叩いて起こす。
普通ならばそのまま消え去るレベルの負傷だが、"癒しの法"で理を無視し徐々に回復しつつ
あり、そこから十秒程で目を覚ました。開かれた目は真紅に戻っており、戦闘の意思はない。
【……よもや、造物主以外に負けるとは思わなんだ。何者だ、貴様。】
「つーか貴殿から貴様に格下げかよ……別にいけどさ。何者かって聞かれても、肩書きだけなら
大量にあるが、そうだな。今は『創造者』と名乗っておくのが妥当かな。」
【フン、貴様など逸脱者であろうが。まぁ良い、約束通り我を好きにしろ。】
「ん?今好きにしていいって言ったわよね?って、ケモノっ娘なら即いただきますなのだけれ
どぉ〜、残念ながらじゅうk(ズパァンッッ!!)
「アリア、コレ退場。」
「らじゃー。」
ズルズルズル――
大怪物相手にまでも欲情し始めたノワールは引っ叩かれ退場
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