第6話
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ルグは
ホッと胸をなでおろして、ふぅっと大きく息を吐いた。
そして改めてはやての方を見る。
「で、今日はどこに行くんだよ?」
「えっと、とりあえず今は転送ポートに。 そこから先は、内緒や」
「転送ポート、ってことはミッドか?」
「内緒やっちゅうに」
「ケチくせえ・・・」
苦笑しながら行き先を言おうとしないはやてに、ゲオルグは不満げな表情を浮かべ
窓の外に目を向ける。
折しも車は転送ポートのある区画に差しかかっていた。
数分で2人を乗せた車は転送ポートの前に到着し、2人は車を降りて
白い建物の中に入っていく。
建物の中は本局への出入りを管理するためのゲートがずらりと並んでおり、
行きかう人々がカードをかざして通りぬけていく。
はやてとゲオルグも管理局のIDカードを取り出すと、ゲートをくぐり
案内表示に従って転送装置の方へと歩いていく。
そしてミッドチルダと本局を繋ぐ大型転送装置のところまでたどり着くと
人の流れに乗って立ち止まることなく装置の中に足を踏み入れた。
次の瞬間、2人はミッドチルダの転送ポートに転送されていた。
再びゲートをくぐって建物から出ると、はやてはなにかを探すように
きょろきょろとあたりを見まわす。
しばらくしてはやては遠くにとまった一台の車を指差すと、"あっ!"と声を上げて
薄桃色のスカートをひるがえして走りだした。
「あっ、おい!」
はやての急な動きに取り残されたゲオルグは、慌てて走りだして
はやての背中を追う。
重厚な黒い乗用車のそばで立ち止まり、自分に向かって手招きするはやての
隣でゲオルグは足を止めた。
「いきなり走りだすなよ、子供じゃあるまいし」
「私の出身地では大人なんは20歳から。 そやから私はまだ子供なんですぅ〜」
結構なスピードで走ってきたにもかかわらず、息ひとつ乱さずにゲオルグは
はやてに話しかける。
呆れたような口調ではやての突発的な行動に苦情を言うゲオルグに対して
はやては冗談でそれに応じてみせた。
2人がそんな会話をしていると、運転席から回り込んできた20歳くらいの
男性が2人の前に姿勢を正して立った。
「お待ちしておりました、騎士はやて。 どうぞ」
そう言って男性は車の後部ドアを開ける。
「はいはい。どうもおおきに」
はやてに続いてゲオルグが乗り込むとドアが閉められ、滑るように走りだした。
管理局や行政組織の建物が林立するクラナガン中心街を抜けると、
車は郊外へと向かう幹線道路に入った。
「で、行き先は聖王教会か?」
「ん? なんで?」
「これだよ」
はやてがひた隠しにしてきた行き先についてゲオルグが尋ねると
はやては小首を傾
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