11部分:第十一章
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「そうです。私は選びました」
ワインが注がれるのを眺めながら言ってきた。落ち着いた声で。
「私を負かした者を今」
「それでは」
チェーザレはその言葉を聞きながら今注ぎ込んだ杯を手に取ってきた。
「この杯を受けて頂きますね」
「勿論です」
そう答えてにこりと笑ってきた。
「喜んで」
「それでは」
チェーザレが杯を差し出す。その顔は楽しげに笑っていた。
カテリーナがそれを受け取る。受け取るその顔は敗者とは思えない自信と美貌に溢れていた。それはまさにスフォルツァの女の顔であった。
女傑 完
2006・12・23
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