暁 〜小説投稿サイト〜
女傑
11部分:第十一章
[3/3]

[8]前話 [9] 最初

「そうです。私は選びました」
 ワインが注がれるのを眺めながら言ってきた。落ち着いた声で。
「私を負かした者を今」
「それでは」
 チェーザレはその言葉を聞きながら今注ぎ込んだ杯を手に取ってきた。
「この杯を受けて頂きますね」
「勿論です」
 そう答えてにこりと笑ってきた。
「喜んで」
「それでは」
 チェーザレが杯を差し出す。その顔は楽しげに笑っていた。
 カテリーナがそれを受け取る。受け取るその顔は敗者とは思えない自信と美貌に溢れていた。それはまさにスフォルツァの女の顔であった。


女傑   完


                 2006・12・23

[8]前話 [9] 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ