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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
紋章を刻まぬ男
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ぬかせぇ!!」

二人が腕に魔力を溜め、拳をぶつけ合う。
二人の力は均衡しているのか、どちらも一歩も退くことなく攻撃を続けている。
すると、突然ラクサスさんが片膝をついた。

「ぐふっ・・・」
「おやおやどうしたね?大口を叩いた割には、膝をつくのが早すぎるではないか」

そんなラクサスさんを見てハデスがそう言う。

「ラクサス!!」
「あいつ、まさか!?」
「さっきの魔法を食らってたんだ!!」

ナツさん、エルザさん、ルーシィさんがそう言う。さっきの魔法って、四肢の力を失うって奴のことですよね?
大丈夫なのか?

「ふっ、ハハハハハハ」

ラクサスさんは片膝をつき、息も大きく乱れているのに、なぜか笑っている。

「世界ってのは、本当に広い・・・こんな化けもんみてーな奴がいるとは・・・俺も、まだまだ」
「何言ってんだ!!」
「しっかりしろよ!!ラクサス!!」

弱音を吐くラクサスさんにナツさんとグレイさんが叫ぶ。

「やってくれたのぅ、ラクサスとやら。だがそれもここまで」

ハデスはそういって右手をラクサスさんに向ける。

「うぬはもう消えよ!」

ハデスの右手からラクサスさんに向かって魔法が放たれる。

「立て!!ラクサス!!」

エルザさんが叫ぶが、ラクサスさんは動かない。

「俺はよぉ・・・もう妖精の尻尾(フェアリーテイル)の人間じゃねぇけどよぉ・・・」
「避けて!!」
「それを食らったらダメです!!」
「逃げてください!!」
「ラクサスー!!」

俺たちは懸命に叫ぶ。しかし、ラクサスさんは拳を床につけたまま、その場から動けない。

「じじいをやられたら、怒ってもいいんだよな?」
「当たり前だぁー!!」

ラクサスさんにナツさんがそう叫ぶ。そんなのいいに決まってるじゃないか!!
すると、ハデスの魔法がラクサスさんに直撃した。その時、ラクサスさんの手から何かがナツさんの方に向かっているのが見えた。

「雷!?ラクサスの・・・」

ラクサスさんにぶつかった魔法は大爆発をおこし、俺たちはその爆風で飛ばされる。

「ラクサスー!!」

ナツさんが叫ぶ。ラクサスさんは傷だらけになっており、一階層下のフロアに落ちていく。

「俺の・・・奢りだ、ナツ」

ラクサスさんはそう言う。俺たちがナツさんの方を見ると、その体は帯電していた。

「えっ!?」
「ナツさん?」

ルーシィさんとウェンディがナツさんを見て驚いている。

「ごちそう・・・さま・・・」
「帯電?」
「俺の・・・全魔力だ・・・」
「何!?」
「自分の魔力をナツに!?」
「マジですか!?」

ラクサスさんの行動に俺たちは驚いている。

「雷、食べちゃ
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