九校戦編〈下〉
九校戦七日目(4)×一年女子からのカウンセリング&治療とミラージ・バット決勝戦
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、両者が重なった時点で球体の投影が終了しスティックの信号から選手が判別されてポイントが加算されるという仕組みとなっている。
「それにしてもこの競技に必要なスキルは二つであり、如何に速く球体の投影位置まで跳び上がるのと如何に早く球体の投影位置を把握するかだ」
「光より速いのはありませんが、立体映像の光を確認してから動くのが早いという定石になっています。ですが例外というのもある訳ですね」
『空中立体映像は結像するまでにコンマ数秒のタイムラグがあるが、結像中の光波の揺らぎを知覚できれば実際の光を確認するよりも早く光球位置を把握出来る』
『光波の発生を意味するエイドスの変化に鋭敏なほのかの感覚は予選と決勝でも、役に立ってますからね。それにスバルが持つデバイスにも、そういう補助機能を付けたから楽勝ですね』
決勝戦が始まった瞬間に跳び上がったほのかだったが、頭上に赤い球体が出現する一瞬に術式発動。ほのかとスバル以外の選手はまだ動いていないが、まるで諦めるかのようにして見送っている。次の光球が出現した一瞬にスバルが跳び上がり、他選手より速く叩き割った事でスバルの跳躍とデバイスの補助機能が立派に機能している証拠となっていた。
「もう飛び上がった!?」
『光井選手ポイント!』
「光波の動きに敏感なほのかだけど、まさかスバルにも敏感な感じと見ていいね」
「お兄様が調整したCADには、競技用に使われるCADに補助システムを付けるのが得意ですからね。たぶん光波が敏感という補助システムを付けたんだと思うわ」
青色で光っている時間が長いのは、最もポイントをゲットしやすい球体である。それを見逃さないようにして、他選手が一斉に起動式の展開をしているがスバルは他選手が上がったとしてもそれよりも速く叩き割っている。
同時に起動処理を始めて、その処理が最初に完了するのは常に第一高校の二人だった。同じフィールドで競い合っている選手よりも、フィールドの外で見ていた技術スタッフが歯を食い縛るか唇を噛み締めていた。それを見ていた観客席にいた中条先輩も同じエンジニアではあるが、俺とレベルが大違いな事も一応知っていた。
「す、凄い。流石は織斑君の調整・・・・!(飛翔・静止・着地、全ての工程が記述された起動式。それが最初の一回で処理されているからか、まさに最小の魔法力で最大の事象改変!)しかも処理速度が速いからか、起動式自体が小さいからだわ」
と心の声が聞こえてきたが、あえてスルーした。それに分かっているが、ここまで安定的に差が生じている以上はデバイスの性能差を認めぬ訳にはいかない。各校とも規制上限ギリギリの機種を選んでいるはずだが、ハード面の性能は同じである。残りはソフト面の性能差だが、ハードとソフトは俺オリジナルなので残りは腕の
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