問題児編 第1章 手紙に誘われ
三度航海者はカケラを渡る
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間違いないな
「魔法による空間転移じゃない。そもそもこの場所は許可したやつ以外転移できない不可侵領域。これを破るにはこの世界の正攻法じゃ無理だ。この感覚は、空間転移ではなくカケラ渡しだ。一体だれが」
そこで俺は、仕事用の机の上にさっきまではなかったものを見つける
「これは...?」
「手紙...?」
そう、手紙だ。表には達筆な文字で"遠藤蒼炎様、ティアナ・ランスター様"と書いてある。これが送られてきたのか?
俺はティアナに開けるぞと一声掛け、何があっても平気なように破魔の用意をする
深呼吸を一つしてから、俺は、手紙を開いた
案の定強制転移術式が働いたが落ち着いてキャンセルし、手紙の内容に目を通す
" 悩み多し異彩を持つ少年少女に告げる "
その才能を試すことを望むのならば
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我らの箱庭に来られたし
さすれば汝の原点も明らかとなるだろう
" "
瞬間、思考が驚愕で染まった。開いた口が塞がらない
「蒼炎さん...。どうするんですか?」
ティアナも手紙の内容を確認し、全てを察してくれたようだ。相変わらず頭の回転が速い
俺が何百年と疑問に思っていた事がある。それはどうして俺がここまで大きな物を持っているのか
産まれはそう特別なものではないし、ましてや血脈になにかある訳でもない。しかしこの身には、人には過ぎる力がある。物事には必ず原因がある。俺が大きすぎる力を持っているという結果がなぜ起きたのか。その答えを見つける事は未だにできていない。最も元から必死になって探すということはしていなかったが、それでも疑問は疑問で、心の端に引っかかっていた
それを解決できるかもしれない手段が、道がある。どうするか、昔なら即決できたのだろうが、今は
「もし、これに乗ったとしたら。暫くは帰ってこれないかもしれないぞ」
「戻る時はこの時間に戻れます。それに、貴方は私がいないとだめですし私も貴方がいないとだめなんですよ?」
ティアナは優しく微笑んで、両手で俺の左手を包む。その温もりを感じて、俺は少し頬が緩んだ
「俺には勿体ない言葉だな」
もしこいつと出会ってなければ、今もここにいる事ができたのかわからない。今ではもう離れるなんて想像したくもないな
「わかった。この手紙にあった転送術式はキャンセルしちまったが、術式の残り香を追って移動する」
俺は左手に気を込め、目を閉じ集中する
「ティアナ、俺の手を絶対に話すなよ」
ティアナが頷いた気配を感じ
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