番外編:十年後
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いないからかもしれないが。
「ま、俺達の事は歳の離れた双子だと思ってくれ」
「それって双子って呼ばないんじゃ……」
「スバルさん、こういうことは余り聞かない方がいいんじゃないでしょうか」
簡潔に話すルドガーにスバルが困惑した表情で聞こうとするが、事情を知るエリオがそれを止める。
そのせいで少し気まずい空気が流れるがヴィクトルが、料理が冷めてしまうと進めて空気を変える。
四人は微妙な気分で料理を口に運ぶがその美味しさからあっという間に先程の事を忘れてしまい夢中で料理を食べていく。
そんな子供組の様子を微笑まし気に見つめる大人組は各々会話を始める。
「ルドガーさんは何年たっても変わらないね」
「私がその年の頃はもう少し落ち着きがあったのだがな。……ルドガー、結婚はしないのか?」
「定職について働くのが楽し過ぎて結婚する気が起きなかったんだ。ただ、そろそろ本気でやばいと思い始めて来た」
「にゃははは。でも、ルドガーさんならすぐに結婚出来そうなのに」
四人の話題は何故かルドガーの結婚についての話題へと移っていく。
今までの不幸から毎日定職について働ける喜びを感じていたルドガーは結婚していないことに特に何とも思っていなかったが、流石に三十代に入って焦り始めて来た。
「特技は掃除、裁縫、料理で趣味は貯金通帳を見る事なんだが貰い手は居ないか?」
「どこかのお母さんみたいなプロフィールだよね」
「因みに最近はバラのジャムを作るのにはまってる」
「お婿さんじゃなくてお嫁さんとして売り出した方が貰い手が多そうだね」
ルドガーのプロフィールになのはが苦笑いを浮かべながらツッコミを入れて、フェイトは至極真面目な顔でお嫁さんになった方がいいと答える。
因みにヴィクトルは、プロフィール自体は全くと言っていいほど同じなので苦笑を浮かべる事しか出来ない。
「それにしても結婚か……」
「フェイトちゃん、もしかして誰か好きな人が居るの?」
「い、いないよ! なのは!」
意地悪そうな顔でフェイトを問い詰めるなのは。
フェイトは顔を赤らめていないと言うが隣に立っていた『父親』の顔はみるみるうちに能面のような無表情になっていく。
何を隠そう、この男―――親馬鹿である。
「フェイト、結婚するなら真面目な男でなければダメだ」
「う、うん。そうだね、父さん」
「それと家事も出来なきゃダメだ。私以上に料理が上手で私以上にカッコよくなければダメだ」
「ふふ、フェイトちゃんのお相手は大変そうだね」
「そして、私の秘奥義を十発受けても立っていられる奴じゃなきゃダメだ」
「彼氏を生かして返す気ないよね、それ!?」
背後にゴゴゴゴ……という効果音が付いていそうな凄まじい威圧感放ちながらヴィク
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ