番外編:十年後
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後にPT事件と呼ばれるプレシアが次元振を引き起こした件の十年後、次元世界の中心であるミッドチルダにはある部隊が設立された。
時空管理局、『古代遺物管理部 機動六課』。
ここはその名の通りロストロギア関連の事件を扱うためにレリックの対策と、独立性の高い少数精鋭の部隊の実験のために設立された部隊である。
そこでは日々職務に精進している若者達がいる。
「はぁー……お腹空いた」
「あんたはホントそればっかりよね」
六課の食堂に4人の少年、少女が向かっている。
彼女達はこの機動六課の前線部隊『フォワード』部隊員である。
隊はスターズとライトニングに分かれるが訓練自体は共同で行う。
そして今食堂に入ってきたメンバーでヘトヘトといった感じで最初に口を開いた青髪の少女の名はスバル・ナカジマ。
階級は二等陸士でいわゆるムードメーカーだ。そのスバルに呆れ顔で接する朱色の髪の少女はティアナ・ランスター二等陸士でフォワード隊の頭脳でもある。
「あはは……でも、確かに僕もお腹空いてきました」
「私もです」
呆れ顔なティアナを若干苦笑いで諭す彼女達より更に年下の少年少女。
赤髪の少年の方はエリオ・モンディアルで桃色の髪の少女の方はキャロ・ル・ルシエ。
階級は二人とも三等陸士である。二人ともまだ幼くはあるが、そこらの魔導師より力があり舐めてかかると痛い目を見る事とになるだろう。
「まあ、お腹が空くのは仕方ないけど……あんたはいつも空き過ぎなのよ」
「そんなぁ」
若干きつくスバルにあたるティアナだがいつものことなのでエリオもキャロも苦笑するだけでそれ以上は何も言わない。
そんな、仲の良い四人が談笑しながら食堂に入るとそこには既に先客がいた。
「あれ? あそこにいるのってフェイト執務官と……料理長さん?」
スバルが先客に気づき見てみるとそこには自分達の上司であるライトニング隊の隊長フェイトと料理長である黒い髪にエメラルド色の目をした男性が実に仲睦まじそうに談笑しているところだった。
「もしかして……大人の関係!?」
「違いますよ、スバルさん。ヴィクトルさんはフェイトさんのお父さんです」
「え、うそ!?」
エリオから告げられた衝撃の事実に驚愕の声をあげるスバル。
その声に反応してフェイトとヴィクトルの二人が振り返り四人に微笑みかける。
「四人ともご苦労様」
『ありがとうございます!』
声を揃えて敬礼をする四人にフェイトは満足気な笑みを浮かべて頷く。
ヴィクトルはこの十年で少し柔らかくなった視線のみ四人を見つめお腹をすかせているだろうと判断し本来の自分の仕事に戻っていく。
「ルドガー、仕事だ」
「ああ、腕によりをかけて作らないとな」
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