九校戦編〈下〉
九校戦七日目(3)×事故関連の分析結果と七草会長からのカウンセリング
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風間少佐と一緒に話し合いを終えた後に、少し休んでから競技エリアに戻った俺だった。蒼太と沙紀は巡回中と共に競技を見ているが、俺は会場へ行くと動揺に包まれているのを感じ取った。パニック一歩手前の空気が各校に天幕が置かれたエリアを覆っていた。中心は第一高校の天幕だった。
「お兄様!」
天幕に踏み入れた途端、深雪が一直線に駆け寄ってきたのでこれは何かあったなと察知した。隣には雫もいた。
「深雪と雫は、エリカ達と一緒ではなかったのか?」
ほのかが起きてくるまで、深雪と雫はエリカ達とモノリス・コードを観戦していたはずだ。十七時から決勝の準備を始める事となっているから、ここにいる深雪達が慌てていたので何かがあったようだ。
「何があった?モノリスで事故でも起きたのか?」
「はい、事故と言いますが・・・・」
「深雪、あれは事故じゃないよ。故意の『過剰攻撃』明確なルール違反だよ」
何かがあったという事を聞かなくとも分かるが、思った以上な深刻な事態だと思っての事。言い淀む深雪ではあるが、雫が強い口調で抑制を保っていた。雫の目には、見間違えようのない憤りが燃えていた。
「雫・・・・今の段階で余り滅多な事を言うものじゃないわ。まだ四高の故意によるものという確証は無いんだから」
「そうですよ北山さん。単なる事故とは考えにくい・・・・それは確かですけど、決め付けてはダメ。疑心暗鬼は口にする程増々膨れ上がって、いつの間にか事実として独り歩きしてしまうのだがから」
二人の背後から真由美が割り込んできたが、失礼に値するが随分と上級生らしい正論であった。優しくたしなめられて反省を口にする雫を傍目に、生徒会長は伊達じゃないと考えていた。そしたら真由美が俺に睨んできた」
「・・・・会長さん、何で睨みつけるのでしょうか?」
「・・・・今何かとても失礼な事を考えたのかと思ってね。いくら一真君が大人のような事を考えているけど、たまに失礼な事でも考えているとお母さんから聞いたから一応ね」
鋭いな、というか真夜からのカミングアウトか。人生の先輩である俺であるが、今は先輩と後輩なのでここは動揺したら負けだと思った。
「流石は生徒会長らしい発言かと思ったので・・・・」
「・・・・そう?」
まだ疑わしい目をしていたが、矛先を収めてくれた真由美であった。これ以上問われても時間の無駄だと思ったのか、現状を聞いてみた俺だった。
「それで怪我はどの程度なのですか?」
「今の会話だけで森崎君達が怪我をしていると分かるのね」
「一応部下から簡単な報告は聞いていますが、どの程度の怪我なのかまでは聞いていませんよ。先程まで仮眠をしていましたから」
部下と聞いた真由美はもしかして桜花の事を
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