第6章 流されて異界
第120話 決着
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す世界の母となる事はないでしょう。
しかし、其処で既に西宮でハルヒの監視任務に就いて居たさつきの存在が急に消える事によって歴史に悪い影響が出る可能性があれば、それを回避する為に、多少の矛盾を孕んだ内容に成っても、この場所……西宮の北高校と言う場所に相馬さつきと言う名前の少女が存在する理由と、状況を作り出して歴史は改変される。
長門有希や朝倉涼子。それに朝比奈みくるが、この場に生存出来ている理由も同じような理由。
それと同じような現象が、弓月桜の身に起きて居たとしても不思議ではありません。
もっとも、朝倉さんにその辺りの細かな事情を俺の口から説明する訳にも行かないのですが。
それに、先ほどの弓月さんの行動の意味はおそらく……。
「終に彼女も動き出したのかな?」
色々な意味に取れる疑問を口にする朝倉さん。普通に考えるのなら、これは俺を中心に置いた人間関係。普通の高校生レベルの恋愛感情に関係する疑問と取るべき。
例えば、有希と万結は、俺と、それ以外の人間に対する態度は明らかに違います。ハルヒにしたトコロで微妙に違うと思う。この三人に加えて、さつきも時々挙動不審に陥る事がある。
この辺りの微妙な人間関係を一番近い位置で見て来た彼女なら、そう言う疑問が浮かんだとしても不思議ではない。
しかし――
「俺の周りの人間関係が、そんなライトな物ばかりなら良かったんやけどなぁ」
小さなため息をひとつ。そして、邪神が産み出した高次元意識体作製の元人工生命体の少女を見つめる俺。
そう。長門有希・朝倉涼子・神代万結。この三名はそもそも人に似せて作られた存在。自称リチャードくんから言うと人形と言う存在らしい。
涼宮ハルヒは元邪神の贄。彼女の望みを叶える為に、最悪の邪神……世界を滅ぼし、自らの世界を創造する暗黒の地母神の種子を植え付けられた少女。相馬さつきはその邪神の監視の為に送り込まれた術者。
そして、弓月桜は霊的な事件の元被害者。彼女の霊体や魂魄には未だ傷付けられた痕跡を見つけ出す事が可能でしょう。
少し考える仕草の朝倉さん。ただ、その視線は俺ではなく、現在、打席内に居るポニーテールの少女に。
「弓月さんが出塁するとはっきり言葉にした以上、彼女はどんな手段を使っても出塁するはず」
対して俺の方は、弓月さんに視線を向ける事もなく、そう断言した。
……まるで、これまでの彼女が全力で試合に挑んで居なかった。そう聞こえる内容の言葉を。
その瞬間、発生する陽の気。そして、それに続いて発生する黄色い歓声。
「驚いた。武神くんの言うように弓月さん、本当に出塁したわよ」
俺の言葉を信じて居なかったのか、かなり感心したような口調でそう言う朝倉さん。
但し、俺からするとそれ
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