六十四話:赤龍神帝
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だがダメージらしきものは相変わらず見られない。
だが、そこに黒歌と白音が仙術によるエネルギー弾をぶつけて追撃を掛ける。
「義理の娘としてお願いしますにゃ。お義父さん」
「……妹です」
「女の趣味がいただけないな、ルドガー」
「お前の目は節穴だな」
最後に一発、効かないと分かっていながらハンマーで一撃お見舞いした後にルドガーは二人と共に下がる。
そこに、イリナ、ゼノヴィア、ルフェイが攻撃を仕掛け、ビズリーを休ませないがその程度で体力を削られる彼ではない。
すぐに拳で消し飛ばそうとするがそこにある声が響いてくる。
『我、目覚めるは覇の理に全てを奪われし、二天龍なり』
『 夢幻を妬み、無限を思う 我、白き龍の覇道を極め―――』
『―――汝を無垢の極限へと誘おう』
その声の正体にビズリーが気づいたときには既に遅かった。
そこにいたのは白銀の鎧を身に纏いし一匹な巨大なドラゴン―――
『覇龍!』
過去、現在、未来において最強の白龍皇―――ヴァーリ・ルシファーの奥の手だ。
完全な覇龍は普通であれば必ず死ぬ。だが、ヴァーリはその膨大な魔力を生命力の代わりに消費することで危険性を下げている。
しかし、強大な力ゆえに使った後の反動は大きい。終わった後は戦闘不能状態に陥りかねない。
つまり彼女はここで勝負をかけたのである。
そして、もう一人の紅髪の彼女もまた―――勝負に出ていた。
「消滅の魔星」
白銀の横に浮かぶまるで星のように巨大な赤黒い滅びの魔力の塊。
それは魔力を練るのに時間がかかるという欠点はあるものの、耐性や弱点といったものは一切関係なく触れた対象全てを容赦なく滅ぼす彼女の編み出した必殺。
それがただ一人の人間を殺すためだけに放たれた。
ヴァーリも口から確認するのも馬鹿らしくなるような力の白銀の光線を吐き出そうと溜めはじめる。
そんな絶体絶命とも言える状況の中、ビズリーは避けようともせずに寧ろ真正面から受け止める構えをとる。
「……来いっ!」
重心を低く構え、全身の力を溜める。
そして、蓄えた力をただ拳の一点に集中させ勢いよく放つ。
「消し飛ぶがいい、絶拳っ!」
滅びの魔力の巨星と白銀の光線、その両者とただの人間の拳がぶつかり合う。
凄まじい光が閃光となり荒野に飛び散り何もかもを消し去っていく。
衝撃波は止まることを知らずに遠くで見物をしているグレートレッドの翼をも揺らす。
空間に亀裂が生じる程のぶつかり合いの末に、ついに―――
「ぬおりゃあああっ!」
ビズリーはその拳で彼女達の最大の攻撃を相殺し
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