六十四話:赤龍神帝
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は彼等に立ち向かう勇気を与えた。
何より彼から感じられる圧倒的な力はならビズリーに勝てると思わせてくれる。
「夢幻の力を得たか……楽しませてくれる!」
だが、イッセーの姿を見てもビズリーは一切怖気づくことなく鎧の下で好戦的に唇を吊り上げるだけだった。
大胆不敵なのか、それともまだ隠し玉を持っているが故の余裕なのかは分からないがルドガー達はやはり一筋縄ではいかないと改めて認識する。
『相棒、分かっているかもしれないがこれ程の力だ。この姿は相棒の体が長くはもたない』
「どれぐらいもつんだ?」
『四分……いや、相棒なら五分はもたせられる』
もたせる。その言葉にはドライグの自分の相棒の根性への信頼があった。
イッセーはニヤリと笑い、重心低くして一言呟く。
「それだけあれば十分だ!」
次の瞬間、赫い弾丸が放たれたかのようにイッセーはビズリーに肉薄する。
ビズリーは先ほどとは比べ物にならない速度に驚きながらも咄嗟に腕を前に出してこの戦いが始まって初めての防御の姿勢をとる。
その腕の上からイッセーは容赦なく拳を振り下ろす。
すると、先程まではいかなる攻撃を受けてもビクともしなかったビズリーが一気に押し下げられてしまう。
「ぬうっ!?」
足で地面を削りながら止まったビズリーだったが相手はイッセーだけではない。
天に輝くは再誕を誘う、終局の雷。
彼に降りそそぐは、蒼き雷に赤き雷。そして光り輝く雷。
『リバース・クルセイダー!』
朱乃とルドガーが共鳴秘奥義で追い打ちをかける。
それに対しては殆どダメージを負わないビズリーであったが雷撃の威力に押されて僅かの間であるが動きを封じられる。
その隙にルドガーが全員に呼びかける。
「みんな、ビズリーの意識を一瞬でもいいから飛ばすんだ! 骸殻はそれで解ける。その隙に時計を壊せばあいつの力は大幅に落ちる!」
「なるほど……そういうことなら私達は奴を足止めしよう。そこに唯一ビズリーにまともなダメージを与えられるイッセーが大技を叩きこむのが一番だな」
「ゼノヴィアの言う通りよ。みんな、イッセーを援護するわよ!」
『はい!』
時計の破壊という骸殻能力者の弱点を突く戦法に活路を見出したリアスが全員に指示を送る。
そして、自身もこの時の為に開発しておいた大技の準備を始める。
他の者達は素早くビズリーを囲い込み一定の距離を保ちながら戦闘を再開する。
全員が交互に攻撃していけば下手を打たない限りは戦いを有利に運べる陣形だ。
しかし、ビズリーという男に常識は通用しない。
「調子に乗るなよ…っ!」
―――ドン、という何か硬い物を叩く様な音を立ててビズリーの拳が突き出される。
空気は力の波と
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