九校戦編〈下〉
九校戦七日目(2)×ミラージ・バットの予選と第三高校の二人について
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を熟してきたが、スバルはどっちかと言うと異性より同性の方が好かれるタイプだと思う。スバルは少しだけ摩利に似ているからか、例えば摩利とスバルにタキシードを着させるとどうなるか?摩利の方は『男装の麗人』でスバルだと『劇団の美少年役』と言う風な印象に分かれる。
「さてと一真さんからのゴーサインも出た事だし、織斑印の役得で勝たせてもらうよ。このデバイスなら、予選程度で負ける気はしない感じがする」
「当たり前だ。調整はバッチリだし、跳躍に関しての起動式は小さ目にしたのだからな。俺のお墨付きデバイスで、思いっきりやって来い」
競技フィールドへ続く扉前にて、渡したデバイスを右腕にはめてから持ち上げてから、スバルは不敵な笑みを浮かべた。笑みを答えるように、親指を立ててからスバルを送り出した。スバルの言う通り、予選は間違いなく勝ち抜くだろうが俺の調整したデバイスを使うと、必ずと言っていい程な笑みを浮かべるようだからだ。いくら俺がトーラス・シルバーでも、こう言った大会に手を抜くような真似はしないからな。
ミラージ・バットは四人一組で予選六試合を行い、各試合の勝者六人で決勝戦を行う。九校戦で試合数が最も少ない競技だが、それは選手にとっても負担が小さい訳ではないからだ。十五分一ピリオドの三ピリオドという試合時間が、九校戦中では最長時間だと思う。
ピリオド間の休憩時間五分を加えた総試合時間は、約一時間にも達している為なのか時間制限がないピラーズ・ブレイクやモノリス・コードに比べて格段に長いだろう。試合時間中、選手は絶え間なく空中に飛び上がり空中を移動する魔法を発動し続けなければならないので、選手に掛かる負担はフルマラソンやトライアスロン並みと言われている。
一日に二試合あるが、スタミナ面で見えばクラウド・ボールやモノリス・コード以上に過酷な競技とも言われている。選手の疲労を考慮した予選と決勝のインターバルが長く取っているのも、ミラージ・バットの特徴と言える。第一試合の開始時間は朝八時、二つのフィールドを使用しているので、正午になると予選が終了となる。決勝は午後七時なので、九校戦唯一のナイター戦である。
「今の所は問題なさそうですね一真様」
「そうだな、今の所は例の組織からのちょっかいは無さそうだ。ミラージ・バットが本来夜に行われる事を知っているか?」
「もちろんですよ。ま、予選と決勝を一日でやるのは無理がありますがこういうスケジュールには理由がありますからね」
「蒼太も知っているなら、尚更だがミラージ・バットは空中に投影したホログラム球体を魔法少女のスティックで打つ競技だ。ホログラム球体は立体映像球体で、現代の空中結像技術は厳密な意味でのホログラフィーという映像形成の原理とは異なっている」
「十メートル上空の現像が地上
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