マブラヴ
1019話
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最初に放たれたのは、当然ながらリニアガン・タンクの主砲でもあるリニアガン。一斉に発射され、BETAの群れの中でも先頭になって突っ込んで来る突撃級へと連続して着弾する。
リニアガン・タンクの主砲から放たれた砲弾は、本来であれば戦術機の持っている突撃砲でも1発や2発では貫通出来ない筈の突撃級の装甲殻を容易く貫通して、その柔らかい肉体をも貫く。
運がいいのか、あるいはリニアガン・タンクを日本の技術で改造しているのか、中には数匹の突撃級を貫通したような砲弾もあった。
……映像モニタ越しの光景ではあるが、今の光景は決して見間違えではないだろう。
一瞬、MSならともかく何故リニアガン・タンクの改造を日本が? そうも思ったが、ストライクダガーはそもそも大西洋連邦の開発した機体だ。俺は技術的な事に関してはそれ程詳しくないが、それでも同じSEED世界の兵器として技術的に共通するような場所があったのだろう。……多分。
あるいは単純ににストライクダガーの解析を経て日本の技術力が上がり、リニアガン・タンクを改造出来る程の力を得たか。
ともあれ、その改造されているリニアガン・タンクにしても数は決して多くはなく、ジリジリと突撃級が近づいてくるのを許す事になる。
そしてある程度間合いが詰まったところで、次に放たれるのはガン・ルゥの砲撃。
本来であれば、その砲撃は突撃級やその背後にいる中衛の要撃級を始めとしたBETA達に命中したのだろう。
だが……それはあくまでも本来であれば、あるいはこの戦場にシャドウミラーの機体がいればの話だ。
シャドウミラーの機体がいないとなれば、当然BETAの中でも最も脅威である光線級、重光線級の攻撃を引き付ける事は出来ずに、BETAの中衛から放たれた光線級のレーザー、あるいは後衛から放たれた重光線級のレーザーがガン・ルゥから放たれたミサイルや砲弾を空中で迎撃していく。
だが、それは日本側も理解していたのだろう。ミサイルがレーザーによって迎撃された瞬間、重金属雲が大量に生み出され、BETA達を覆い隠す。
「AL弾頭か」
思わず呟いた俺の言葉に苦い色があったのは当然だろう。AL弾頭を使えば、確かにレーザーの脅威は一時的に抑え込む事が出来る。だがその代わりに、そのレーザーを封じる重金属雲は容易く大地を汚染する。
それはつまり、重慶基地一帯をどうにかしたとしても、汚染の問題で農業の類をやるのは難しくなるという事だ。
少なくても除染の類は必須だろうし、それをやった上でも食料にある程度の余裕が出来てきたマブラヴ世界の住人達が、重金属によって汚染された土地で作られた食べ物を食べるかどうかと言われれば……正直、微妙だろう。
幾らシャドウミラーの技術班が協力して汚染を軽くなるようにしているとしても、だ。
少
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