マブラヴ
1019話
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Aとの戦いで下手に仲間同士で争っていれば、自分の命がなくなるのだから当然か。
最前線に配置される精鋭だけあって、その辺に関しては十分以上に弁えているのだろう。
最前線送りとか言えば、使えない軍人や左遷された軍人、罪を犯した軍人が送られそうだが……この重慶基地の場合は色々な意味でBETAの喉元に突きつけられた切っ先だ。正真正銘の精鋭を揃えるべき場所なのだろう。
ああ、罪を犯した軍人の場合は軍刑務所とかか? もっと国が危機的な状況になれば囚人部隊とかが出来そうではあるが、今のこのマブラヴ世界の状況を考えればそこまで追い詰めれてはいないしな。
ともあれ、ここにいるのは恭子を含めて優秀な軍人達が多い訳で、的確な判断をしては突出してきた突撃級の鼻先へと攻撃を集中させて出鼻を挫いている。
精神的には全く効果がないように思えるが、効率という意味ではかなり高い。
先頭にいる突撃級が倒れ、その死骸がバリケードになるのだから。
バリケードを回避仕切れず、スキーのジャンプの如く空中へと飛び上がって地面に落ち、そのまま数度のバウンドをして腹を見せる突撃級。中には、地面に装甲殻が突き刺さって抜けなくなっているような間抜けな奴もいた。
そいつらに向かって攻撃をするのは、リニアガン・タンクではなく戦術機。
装甲殻ではない場所だけに、戦術機が持っている突撃砲でも十分以上にダメージを与えられるのだろう。
「何だ、このままなら俺が出るまでもないな」
リニアガン・タンクの攻撃は、それ程に一方的なものだった。
中衛に向かって放たれるガン・ルゥのミサイルや砲弾といった攻撃も同様にBETAの数を減らしていき、AL弾頭による重金属雲の効果がなくなったと見るや、再びAL弾頭が放たれる。
そして再び重金属雲が生み出され……そこに次々とミサイルや砲弾、更には突撃級の数が少なくなったおかげで余裕の出来たリニアガン・タンクからの砲撃も加わり、あっという間に中衛の数も減っていく。
後衛はまだ殆ど無傷で残っているが、中衛は半分以下、前衛に関しては既に残り2割程になっている。
まぁ、攻めて来たのがBETAにしてはあくまでもそれ程数が多くない連隊規模だったってのも大きいんだろうな。
これがもし普通の思考能力を持った敵であれば、威力偵察とか重慶基地にどれだけ防衛戦力があるのかを確認する為の囮という事も考えられる。
だが、相手がBETAである以上はその辺がどうしようもないんだよな。
どんな手段を取ってもおかしくはないし、あるいはおかしいとも感じられる。
そういう意味では、色々な意味で厄介な相手であるのは間違いない。
純粋に戦闘力って意味では、それ程脅威ではないんだけどな。その代わりに得体のしれなさって意味では相当にやっかいな相手だ。
こ
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