暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
オープニング
Story2:デジモンとの遭遇 vsクリサリモン
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た。


「…なら、僕から言うべき事はない。本人に直接聞いてくれ」

「何か、プライベートな事なのか?」

「どうだろう、知っている人なら知っているだろうが…本人の守秘義務というのもあるから」


 なるほど、あまり公言したくはない秘密か…それなら仕方ないな。
 青年はもう言い残す事はないのか、「それじゃあ、これで」と言って再び背を向けた。


「…名前と言えば、まだ名乗ってなかったな」

「…? あ、お前の名前か」


 しかし、そのままその場を離れることはなく、再び踵を返してから口を開いた。


「僕は『ユーゴ』―――チーム『ザクソン』のユーゴだ」

「ッ! ザクソンって、あの…!」

「フフ…君が誇り高きハッカーを目指すのであれば、我らザクソンを訪れるといい。―――扉はいつでも開いている」


 青年―――ユーゴはそう言うと、驚く俺を置いたまま去っていってしまった。
 まさか、ザクソンのメンバーだったとは。エントランスにもいたが、胸にエンブレムがないから違うのかと思っていた。

 しかし最後の言葉は、何だったのだろうか。意味合いとしては、おそらく勧誘なんだろうな。いつでも来い、って感じだろう。
 そう深く思考していると、シャツの裾が引っ張られるのを感じた。下を見ると、テリアモンがキラキラした目をして俺を見ていた。


「そう言えば、僕も君の名前聞いてなかったよね!」

「…あぁ、そう言えば」


 出会いがゴタゴタしてしまって、自己紹介なんてする暇もなかったな。
 それじゃあ、改めて……


「俺は『相羽タクミ』、これからよろしくな…“相棒”」

「…うんッ!」


 俺は自分の名前を言って、テリアモンに手を差し伸べた。対してテリアモンは嬉しそうに笑って、俺の手を耳で掴んだ。……やっぱりそっちで握手するんだな。

 取りあえず、真田の行方は分かった。先に『旧いログアウトゾーン』があるらしいし、ユーゴの話だと真田と一緒ならログアウトできるらしい。
 だったら白峰と一緒に真田の下へ行き、彼女を早めにログアウトさせるのが吉だろう。彼女は結構、この場所を怖がっていたし、少しでも精神的負担を減らした方が彼女の為だ。


「ねぇねぇ、これからどうするの?」

「置いてきた知り合いを拾って、それから奥に進む。付いてきてくれるか?」

「も〜ちろ〜ん!」


 そう判断した俺は白峰を連れてくる為、テリアモンと共に来た道を戻ることにした。
 しっかし…白峰の奴、何事もなく無事ならいいんだが……変な予感がするのは、何故だろう…?






 ―――この時、俺は気づいていなかった。

 白峰の下へ戻る俺らを―――否、その前のクリ
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